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恋人たち

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作家
野中柊
出版社
講談社
発売日
2008-05-28
ISBN
9784062147491
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恋人たち / 感想・レビュー

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あつひめ

水と油のように自分とは性質の異なるもの…と無理強いせず溶け込めそうでいて、距離があいてしまう…みたいな関係の4人。お互い心の奥底に重い塊を抱いて生きている。野中さんの相手の心を優先して自分の心を閉じ込めてしまう描き方が切ないんだけど、先を予感させ応援したくなる気にさせる。それぞれの道を歩きながらそれが平行な1本道ではなく横道にそれたり交わったりしながらいつか心から語り合える彼らであってほしいと感じた。寄り添うだけで心地よい、そばに居て顔を見ているだけで心が落ち着く…そんな恋愛も素敵だな。

2011/10/11

にゃんこ

【図書館】 カバーイラストに惹かれて、手に取りました。 短編集かな?と思ったら、語り手を様々に変えて…のストーリー。 2組のカップルが織りなす物語は、とても穏やかに見えて、奥の奥に情熱があるような。 ゆったりとした時間が流れる中で、それぞれの情熱がそれぞれのカタチで溢れてるような気がしました。 そう感じたのは、カバーイラスト、そして背表紙にも使われている「赤」のせいもあると思うし、繋がりとして何度か出て来るマチスの画集のせいかもしれません。 全然知らない作家さんだったけど、この世界、好きです。

2017/09/06

二組の恋人たちの物語。恋人のようで、本当の恋人ではない「恋人たち」の日常が、優しくて美しい文章で描かれている。読んでいて心地いい。物語の中は、ゆるやかで穏やかな時間が流れていて、温もりを感じる。足に不自由があったり、目に不自由があるけれど、そんな障害は関係なく、心と心で付き合っている二組の恋人たち。最後に明るい光が見えた。きっと、こうして本物の恋人たちになるんだろうなと思った。始まりは、どんなかたちでも、お互いに必要としている存在はいつまでも続くように思う。読み終わると、心が温かくなる小説だった。

2020/12/21

megumi♪

ほんの少し特殊な二組の恋人たちの日常と関わりあいを描いた物語。書きようによってはドラマチックな出来事もあえて淡々と静かに描写していて、それがとても読んでいて心地よい。恋人たちの日々は穏やかに、でも少しずつ変化があって最後に一歩踏み出そうかなというところで終わっているのが良かった。 あと野中さんの単行本はどれも装丁が素敵。それだけで芸術品のよう

2020/03/14

horihori【レビューがたまって追っつかない】

不思議な縁で知り合った2組のカップル。 彩夏と大貫はある日、イタリアンレストランで「マチス」の画集を持っていた舞子と恭一のカップルに出会う。 彩夏が目が見えない舞子に絵のモデルを頼んだことをきっかけに、4人の不思議な関係が始まる。 あいかわらずキレイな恋愛話。

2008/11/10

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