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千日のマリア

千日のマリア

千日のマリア

作家
小池真理子
出版社
講談社
発売日
2015-02-18
ISBN
9784062193788
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千日のマリア / 感想・レビュー

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machi☺︎︎゛

離別や死別などで愛する人と離れてしまった女性たちの短編集。小池真理子さんの言葉はすごく綺麗で私ではまだまだ読みこなせないくらい深い。私はすぐに答えを求めてしまうけど男女間では答えを出さない方が上手くいく場合もある。小池真理子さんの本は若い時から読んでいるけど、ある程度歳をとって色々な経験をしてから読んだ方がすっと入ってくる。後20年後とかにまた読んだら捉え方が変わると思う。

2020/04/18

starbro

小池真理子のかなり久しぶりの短編集。ここ数年で作者は身内の何人かを看取ったこともあり、生と死の描写に凄味を増し、ラブアフェアに関しては相変わらず巧いので珠玉の作品集に仕上がっています。表題作の「千日のマリア」も良いですが、「落花生を食べる女」がイチ押しです。

2015/03/03

あすなろ

久しぶりに小池氏作品読了。相当以前かな?大学生ぐらいに数冊読了した。時にはこういう読書もいいもんだ、という読了感。男と女である限り、どの関係に仄かでも深くても関係が生まれる可能性は誰も否定出来ない。年齢差も親子間も関係なく…。そんな微弱な退廃さと年老いた淡い恋に浸れる短編集だった。退廃と淫靡さを淡く、かつ、いやらしくなく描く方との記憶だったが、そこに手練れ感が加わった筆致と勝手に解釈。こんな蒸し暑く寝苦しい夜にはいいもんです。

2015/07/19

Willie the Wildcat

本音だけで生きられないのが人生。問題は建前の齎す自他の心の痛み。横糸の扱いによる縦糸の見え方・見せ方。喪失が前者で、遺された者の痛みが後者。出来上がった作品は、気づき。故に、『つづれ織り』が隠れた表題ではなかろうか・・・。最も身近に感じることができるのが『凪の光』。不変の純粋さに直面し、心が自然と洗われ辿り着く”気づき”。遅くないよ・・・。次に『落花生を食べる女』。自業自得との非難も可能だが、落花生(の花言葉)に心の安らぎを求めるかのような姿に、”時効”は甘すぎるのか・・・。

2016/01/25

きさらぎ

もう恋愛などすることはないなと思うころに出会ってしまったら、年齢に関係なくやっぱり恋に堕ちてしまうのだろう。 40~50代の失恋は大きく、離婚後の暮らしは自由だけど不便がないとは言えない。「大変だったから別れたわけじゃないし、別れなくちゃいけない、と思って別れたわけでもない」愛する理由が一言じゃ言えないように別れの理由も一言じゃ言えない。分をわきまえ大人の関係を持続させ、友情に似た静かな愛情を持ち続ける『落花生を食べる女』の話が好きだが、愛する人のお葬式に行けないのは寂しい。

2018/03/28

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