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小池真理子

小池真理子 写真:菊池陽一郎
職業・肩書き
作家
ふりがな
こいけ・まりこ

プロフィール

最終更新 : 2022-08-23

1952年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。エッセイストとして活躍後、85年に『あなたから逃れられない』で小説デビュー。89年、『妻の女友達』で日本推理作家協会賞(短編部門)、95年『恋』で直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞。他著作に夫の藤田宜永との最後の日々を綴ったエッセイ集『月夜の森の梟』がある。

受賞歴

最終更新 : 2022-08-19

2012年
『無花果の森』第62回,平成23年度芸術選奨文部科学大臣賞
1989年
『妻の女友達』第42回日本推理作家協会賞 短編賞
1996年
『恋』第114回直木賞
1998年
『欲望』第5回島清恋愛文学賞
2006年
『虹の彼方』第19回柴田錬三郎賞
2013年
『沈黙のひと』第47回吉川英治文学賞

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 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』9月号からの転載になります。

 19世紀文学に大きな足跡を遺したエドガー・アラン・ポー。小池さんはポーの「アナベル・リイ」という詩を源泉に、21世紀の新しいゴシック・ロマンスを生んだ。 「中学時代からポーの作品、特に怪奇譚や詩を好んで読んでいました。『アナベル・リイ』だけに特別な思い入れがあったわけでもなかったのですが、ふと『そういえばこんな詩があったな』と思い出して読み返してみた時に、私の中で一斉に物語の情景が拡がってくれたのです」

(取材・文=門賀美央子 写真=菊池陽一郎)

 小池さんの多彩な作品群の中で、幻想怪奇ジャンルの小説は初期から重要な位置を占めてきた。 「私の母親は霊を見たり、ちょっとした交信ができたりする人でした。私は子どもの頃から日常会話の中で、死者とのやりとりを聞かされてたんです。母はごぐふつうの主婦で、特別な人間ではなかったんですが、のどかな口調で『ゆうべ、奥の和室に死んだおばあちゃんが来たのよ』なんて話し始めて。そういう環境で育ったせいか、小学校のころから怪奇小説が大好きになり、後に文学書を読…

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「絶対号泣する」“大人のラブサスペンス”鈴木京香×草刈正雄『モンローが死んだ日』ドラマ化に期待の声続出

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『モンローが死んだ日』 (小池真理子/新潮社)

 恋愛サスペンス小説『モンローが死んだ日』のドラマ化が決定。ネット上には、「ついにあの小説が… 今からワクワクしてる」「出演陣も実力派だらけで凄く楽しみ! 見たら絶対号泣する」と期待の声が続出している。

 夫に先立たれてしまった幸村鏡子は、文学者・原島富士雄の記念館の管理人をしながら静かに暮らしていた。そんなある日パニック症状を起こしてしまい、精神科医・高橋智之の診察を受けることに。智之と関わっていくうちに、心の安らぎを取り戻す鏡子。2人はしだいに惹かれ合っていくが、互いの“恋”は思いがけない方向に展開していく…。

 原作を読んだ人の心をつかんだのは、登場人物の“キャラクター性”。「鏡子の心情が手に取るようにわかって感動…」「1人1人の発言が魅力的で凄く引き込まれた」「文章からにじみ出てくる人物の感情が素晴らしい!」「些細な場面でもキャラクターの性格が色濃く出てて美しさすら感じた」といった声が。また作品のストーリーも話題を呼んでおり、「展開が力強いんだけど意外と読みやすくてサラッと読破できた」「静かな…

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少女と監禁犯の共同生活、指圧院で欲情…… 「家族と性愛」にまつわる文庫3選!

少女と監禁犯の共同生活、指圧院で欲情…… 「家族と性愛」にまつわる文庫3選!

 家族の話や、性にまつわる話。語ることがタブーとされている話には、どうしてあんなにも興味をそそられるのだろう。しかも、“普通”でなければないほどに知りたくなる。歪んでいるほど、おもしろい。

 さりとて興味の向くままに、人様の事情を根掘り葉掘り聞いては嫌われる。誰にも嫌われることなく、タブーについての好奇心を満たす手段。そのうちの1つが、読書だ。

 ここでは「家族と性愛」にまつわる文庫本を3つご紹介する。夏も終盤、これから訪れる“読書の秋”に、ポケットサイズの歪んだ愛や、熱狂する官能をどうぞお楽しみください。

“家族”もセックスも消えた世界で『消滅世界』村田沙耶香

『消滅世界』(村田沙耶香/河出書房新社) もしもセックスのない世界になったら、わたしたちはどのように生殖し、家族のかたちはどのように変化していくのだろう。その1つの答えを出しているのが、『コンビニ人間』(文藝春秋)で芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの『消滅世界』だ。

 舞台は、恋愛と生殖が切り離された世界。夫婦間での恋愛やセックスは暴力にあたるとされているため、多くの人は夫婦関係とは別に恋人をつく…

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注目の新刊 『沈黙のひと』 ダ・ヴィンチ2013年2月号

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介護付有料老人ホームで暮らしていた父が、85歳で息を引き取った。遺品のワープロを受け取った娘の衿子は、日記データが保存されていることに気づく。そこには家族の知らない、父の知られざる一面が記されていた――。著者が亡き父に捧げた、去りゆく人への鎮魂歌。

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人間の深みは、知識でもなく教養でもない。人には言えない秘密にあるんじゃないかしら

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 ファニーな、なんてファニーな話だろう。若い娘が、恋もしてない男を尾行するなんて。まるでフランス映画の読み心地。読み始めると、残りを明日に回せなくなってしまう。  始まりは、ふとした好奇心だった。大学院生の白石珠は、地元の駅で近所に住む石坂一家を見かけ、夫を尾行してみようと思う。都心まで尾けると、出版社勤務の石坂は都心のカフェで女性と逢い引きしていた。家庭という日常とは、隔壁で仕切られた貌を持っていた石坂。その秘密の温度に炙られたかのように、珠はその後も尾行という行為自体にのめり込んでいく。  心理のプリズムを描くその作風はそのままに、小池さんが主人公を積極的に動かす異色の行動派小説。とても新鮮だ。

  ソフィ・カルに触発されて

──主人公の「白石珠」は25歳です。こんなに若い主人公も珍しいのでは? 「そうですね。『恋』の主人公の布美子も22歳と若かったけれど、それは回想シーンの中の年齢。現在という時間軸の中での彼女は45歳くらいでした。この白石珠は最初から最後まで大学院生なので、この年代の女性を描くのは初めてですね」

──若いだけあって、珠は観念の塊…

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