[現代版]絵本 御伽草子 うらしま (絵本御伽草子 現代版)
[現代版]絵本 御伽草子 うらしま (絵本御伽草子 現代版) / 感想・レビュー
KAZOO
「絵本 御伽草子」のシリーズをこれですべて読んだのですが、これが一番今までで違和感があり、かなり絵の雰囲気からしても不気味な感じがしました。子供はだめでしょうね。好き嫌いがかなりわかれるのでしょう。物語としては従来の話とはまるっきり異なっています。海の生物の絵が生々しく、また色合いもかなり従来の絵とは異なって印象に残るものでした。
2016/04/02
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
浦島太郎といえば日本人なら知らない人はいないぐらい有名だけど、報われない結末にもやっとしたり、諸説に思いを馳せてみたりするのも楽しい。この絵本はまた一風変わっていて、うらしまがいなくなった後の妹の視点から描かれている。 甕を覗きこんだうらしまは何処へ行ってしまったのか、覗きこんだ世界は極楽か地獄か。「わたし」が垣間みる竜宮城は美しいようでいてぞわぞわとおそろしい。日和聡子さんの自由な創造力と、ヒグチユウコさんの繊細な絵が、絶妙にこわくてあやしく訪れる人を魅了するマヨヒガに誘ってくる蠱惑的な作品。好きです。
2019/04/19
mocha
帰らぬ浦島太郎を待つ家族、という視点が面白い。兄を心配しながら家族を支える妹が、ある日亀の夢を見る…。日和聡子さんの海の描写も、ヒグチユウコさんの妖しい絵も、ぞくっとする美しさ。このシリーズとしてはとてもわかりやすいお話で、現代版というより続編という感じ。『浦島太郎』も考えてみればかなり怖いお話だということに、今更ながら気づいた。
2016/03/23
みかん🍊
浦島太郎のお話とは全く別の側面、急にいなくなった太郎を探す妹が主人公、兄を探し磯へでた妹が見つけたのは甕の中の妖しい異世界、そこは煌びやかな竜宮城ではなかった、太郎は何処に、女の子はいったい何者だったのか。ヒグチさんのイラストがまた妖しく怖い。
2016/02/15
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
漁に出たきり帰って来ない兄を探しに出た娘。魔性と見がまうような不思議な女が水鏡に映った兄の姿をみて告げる。「森の奥に行った。そこにある竜宮城へ」と。森の中? 海の底? 目前に広がる見たこともない風景。「遊ぼ」。そこで出会った兄と瓜二つの幼女。妖しい魅力をたたえた絵と言葉に心がざわつく。巻末に原典『御伽草子 浦島太郎』を収録。2015年11月初版。
2015/12/18
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