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骸骨ビルの庭(上) (講談社文庫)

骸骨ビルの庭(上) (講談社文庫)

骸骨ビルの庭(上) (講談社文庫)

作家
宮本輝
出版社
講談社
発売日
2011-12-15
ISBN
9784062770217
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骸骨ビルの庭(上) (講談社文庫) / 感想・レビュー

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エドワード

平成6年、大阪、十三。そこに建つ古いビル、通称骸骨ビル。ビルの住人たちは戦災孤児と捨てられた子供たちだった。阿部轍正と茂木泰造に育てられた子供たちの戦後史。トシ坊、ヨネスケ、チャッピー、マコちゃんと聖子、ナナ、比呂子姉さん。彼らを立ち退かせるために不動産会社から送りこまれた八木沢は、立ち退かない彼らの人生に触れ、物語は昭和30年代の喧騒の中へ入っていく。焼け跡からたくましく生き延びた彼らの現代の生業は多分にキナくさい。深入りを脅す謎の手紙。妙に美味しそうな料理が頻繁に登場するのが宮本輝さんだ。下巻に続く。

2020/03/18

NAO

語り手が立ち退き交渉にあたることになった骸骨ビルこと杉山ビルディングの持ち主阿部轍正は、戦後の混乱期に浮浪児たちをそこに住まわせていた。彼と子どもたちの繋がりに思いを馳せながら、下巻へ。

2022/06/21

くろにゃんこ

戦争孤児となってしまった何人もの子供たち。捨てる親がいれば一つ一つ積み重ねて生きるすべを教えてくれる人もいる。読むうちにここ骸骨ビルに関係する人たちが愛おしく感じてくる。物騒な脅迫状を出しているのは?夏美はいつ姿を見せるのか…気になりつつ下巻へ

2022/12/22

aika

親に先立たれたり、見棄てられたり、戦中戦後の混乱期に様々な事情を抱えて命からがら「骸骨ビル」にやって来た子供たち。阿部轍正と茂木のふたりで愛情を注ぎ育て上げる姿に惹かれて、時間を忘れて読み耽りました。やがて人手に渡ることになった骸骨ビルから人々を立ち退かせるため、自らも骸骨ビルの住人となった主人公・八木沢と、大人になった元戦争孤児たちとの交流には何とも言えない温もりがあります。恩人の屈辱と不名誉を晴らすために戦う彼らが掲げる報恩の二字は、人が生きていく上でとても大切な、特別な重みを持って響きました。

2022/08/10

ハナコ

八木沢は47歳にして大手家電メーカーを早期退職する。そこには、60歳からの人生を意義あるものにすべく自分をもう一度磨くのだという一大決心があった。そんな彼が新天地で任された難事業、そして、通称「骸骨ビル」の住人たちとの出会い。住人たちの抱えた過去と、共通したある思い…戦争が幼い子どもまでをもどんなに痛めつけたかとともに、「人の道」についてもさまざま胸に響くものがある。下巻へ。

2018/09/03

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