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骸骨ビルの庭(下) (講談社文庫)

骸骨ビルの庭(下) (講談社文庫)

骸骨ビルの庭(下) (講談社文庫)

作家
宮本輝
出版社
講談社
発売日
2011-12-15
ISBN
9784062770224
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骸骨ビルの庭(下) (講談社文庫) / 感想・レビュー

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エドワード

私も齢を重ね、世の小説家がほとんど年下となった昨今。貴重な人生の先輩である宮本輝さんの作品は、いかがわしい人物でも知的であるという特徴がある。八木沢の読書が「源氏物語」「史記」「三国志演義」。大衆食堂経営の比呂子は能を観に行く。色物雑誌出版の熊田の生涯の一冊は「秘密の花園」だ。彼らを育てた阿部轍正の高潔な人格が仔細に描かれる下巻。様々なめぐり逢いや醜聞を乗り越え、平成まで生き延びた子供たちが骸骨ビルを離れる時が来た。幼い頃の絵を見る終幕。至福の場面が素晴らしい。八木沢は東京でオムレツ屋を開いたのだろうか。

2020/03/20

i-miya

2013.09.23(つづき)宮本輝著。 2013.09.22 (カバー) 今も親代わりの茂木の話。桐田から訴えられ、失意のうちに死んだ阿部。 庭を多賀谷氏、耕し始めた八木沢。 夏美の消息を追う。 (解説=中村文則=34歳) 雄弁で彩色に満ちた沈黙は骸骨ビルの子供たち。 読後の余韻に浸ってほしい。 ビルの住人たちの本当に生き生きと命をもって読者の前に現れてくる。 ダッチワイフ開発の市田の峰ちゃん。 モラトリアム=重要な立ち止まりの期間にある八木沢。 

2013/09/23

reo

大阪十三淀川の畔に佇む通称「骸骨ビル」、第二の職場「アオヤマ・エンヴァイロメント」に就職し、東京から単身赴任でこのビルの管財管理人として働くこととなった。先の予測が全くつかない展開で下巻へ。と上巻のレビューで書いたのだが、結果的には桐田夏美の讒言により世間から中傷の的となり亡くなった阿部轍正だが、実態は比呂子、マコちゃん、幸ちゃん、トシ坊、チャッピー、聖子、ナナちゃん、ヒデトくん、峰ちゃん、サクラちゃん、井田光伸、等々の孤児たちと阿部轍正との触れ合い。彼の無償の愛が彼らを包み込む魂の絆に心打たれます。

2022/01/09

くろにゃんこ

え~(-"-)いや、まぁ、わからなくはないけど…でも真意のほどを聞きたかったよ。その後のヤギショウさんはオムレツ屋さんしなかったのかな。宮本作品、今回も惹きつけられました。次は何を手にしようかな。

2022/12/29

i-miya

2013.10.01(つづき)宮本輝著。 2013.09.30 メグは少し立てひざをした状態で屋上のコンクリの床に座る。 阿部=学生時代の友人の妹とそんな話、あったらしい。 ナナちゃんの話。 しかし、私たち孤児の存在が破談のもととなったらしい。 茂木=二度あった、一人は明石に住む幼馴染。 もう一人は十三の小料理屋の姉妹の妹。 比呂子姉に連れられ、二週間前、能をみた。 複式夢幻能の傑作は『井筒』。 世阿弥-最高ね。 夢幻能―能だけの形式。 

2013/10/01

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