新装版 朝の歓び(下) (講談社文庫)
新装版 朝の歓び(下) (講談社文庫) / 感想・レビュー
ワニニ
これは小説ではなく人生だ。そう思える。歓びも悲しみも、切なさ寂しさも不甲斐なさも、うれしさも微笑みも快楽も…。一人一人の人生に皆、詰まっているのであろう、そんな。その時々には悩んだり、苦しんだり、憤ったり、悲しんだり、刹那的だったり、はたまたどうしようもなかったり、でも愛だったりすることも、後から思えば人生を彩る1つの出来事、あるいはイマ在る自分に必要な通過点だった。様々な驚きや新鮮さ、感情と共に、それをしみじみと感じる作。宮本輝はやはり読ませる!ただ、妻の生命保険金で愛人と椀飯振舞の心境だけが解せない。
2014/10/28
モーモー
図書館休館中で、家の小説を探索。 妻に先立たれた良介は、昔の恋人日出子と彼女の故郷で再開し、二人でイタリアに旅立つ。良介はケンカ別れした兄にあうため、日出子は障害をもった少年パウロを確かめるために。 悪い過去はすべてきえる。小説のところどころに含蓄のある言葉が散りばめられています。
2020/05/16
viva
色々と悩む?考える主人公の中年男性に妙な親近感(憧れ?)を伴う小説。 これ、若い頃読んでもピンと来ないだろうな。生きる歓びか、当たり前にあることにどれだけ幸せと感じられるのか。たぶん日常に幸せが潜んでるのだと思える一冊。ってか45才でも恋愛楽しめるなんて・・・うらやましい(笑)
2016/09/25
Teruyo Yamaguchi
朝は生、夜は死とすれば、「朝の歓び」とは、生きる歓びということだろうな。主人公と日出子の話、そして、大垣さんの話が入り混じる。イタリア半島と能登半島。半島にフォーカスした作品かな~。宮本さんの少し昔の本と言う感じがした。
2015/07/19
ふる3
45歳良介、妻に先立たれ昔不倫関係に会った女性と再会する。その彼女との関係や息子の不登校、親友の愛人が妊娠、知り合いの老人の暗い過去等盛り沢山。やっぱり輝はいい。面白く、身につまされ、考えさせられ、そして癒される。
2016/12/06
感想・レビューをもっと見る