ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書)
ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
既存作品のネタになった王族が多数登場してきて懐かしい。ルイ12世『王妃の離婚』シャルル5世『双頭の鷲』シャルル7世『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『傭兵ピエール』カトリーヌ・ド・メディシス『黒王妃』他『赤目 ジャックリーの乱』『英仏百年戦争』も登場。ほんとーに初期の頃の佐藤さんはフランスばっかり書いてたからなぁ。中でもお気に入りはゲクランとシャルル5世のコンビ。
2015/02/07
rosetta
通史を読んでいて新鮮なのは朧な記憶の中にプカプカ浮かんでいるあの人物この事件がここに収まるのかと。ヴァロア朝はイングランドとの百年戦争で始まった。日本の天皇家でも問題になっていたが、女系の継承を認めるからややこしい事になるのだ。でフランス全土をほとんど王家が独占。強い王権が誕生したらナポリ王位を求めて今度はイタリア遠征。自分たちが苦労させられたのに同じ事を他国にする。終末期には新教と旧教の宗教戦争が始まる。カペー朝の個人商店からヴァロア朝の中小企業へ、とは作者の言うところ。なるほど苦労は絶えない。
2019/11/20
ごん
佐藤賢一さんのフランス王朝史の二冊目。カペー朝に変わってフランスを支配したのはヴァロワ朝ですが、その歴史は戦争に次ぐ戦争が続きます。イングランドとの百年戦争に始まり、神聖ローマ帝国と戦い、王朝末期には新教派と旧教派の血を血で洗うような内戦になります。 戦争は国家体制の整備を進めるとともに軍事技術を進化させるので、フランスはより強い国になっていきますが、信仰の問題を解決するのは難しく、その解決はフランス王朝史の三冊目のブルボン朝に委ねることとなります。
2019/08/04
α0350α
シャルル五世ルイ十二世に王妃マルゴ等今回は他の小説で読んだことがある時代の話がいくつかあって前作よりも入り易かったです。あまり知らない王の話も興味深く読めたので早く佐藤先生そのあたりの小説も書いて下さい。ちなみにシャルル七世の“勝利王”以降は“○○王”って付けなくなったんですかね。
2014/12/23
だまし売りNo
カトリーヌ・ド・メディシスは陰謀家のイメージがある。サン・バルテルミの虐殺の黒幕とみられている。しかし、最初は控えめであった。実権を握ってからも宗教戦争を抑えようとした。ユグノーの礼拝を認めるサン=ジェルマン寛容令というナントの勅令の先駆となるものも出している。
2022/01/16
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