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田中雄一作品集 まちあわせ (KCデラックス アフタヌーン)

田中雄一作品集 まちあわせ (KCデラックス アフタヌーン)

田中雄一作品集 まちあわせ (KCデラックス アフタヌーン)

作家
田中雄一
出版社
講談社
発売日
2014-06-23
ISBN
9784063770209
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田中雄一作品集 まちあわせ (KCデラックス アフタヌーン) / 感想・レビュー

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unknown

凄いの一言。グロテスクでどこかユーモラスな造型の異生物と人類の関わりを描く骨太のSF短篇漫画集。《似我虫》の侵略に人類が相対する「害虫駆除局」、異なる進化を遂げた《異人類》との共存を描く「プリマーテス」、種の異なる彼女との長きに渡る恋愛を描いた表題作、選ばれた人間に継承される《巨獣》たちが戦いを繰り広げる「箱庭の巨獣」の全四篇。テイストの違いはあれど、いずれも「滅び」の二文字とは無縁ではなく、ズシリと重い。諦念にも似た思いが入り混じる主要キャラ二人の変容も交えた「害虫駆除局」は終末ものの傑作でしょう。

2014/06/29

ぴよ(toyoneko)

アフタヌーンらしいSF短編集。人間と異生物との交流が,実にグロテスクに描かれていて,正直胸糞悪い話も多いが,間違いなく面白い。異生物のデザインは最高。

2014/10/05

山像(漫画)

四季賞発傑作SFの伝統を途絶えさせてはならない……。 凄まじく迫力のあるモンスターの造形と、人間性が果てしなく変性し続けていくような極限状態でなお失われ得ない人類の愛と人間性への信頼、みたいなのがテーマだと思う。 「プリマーテス」の、血が繋がっていない父子の関係と進化の系統樹で分かれた人類と異人類の関係がちょっとだけ重なって見えるのがすごく切ない。

2014/07/10

灯子

「箱庭の巨獣」でやっと著者の頭の中のクリーチャーが見えた気がする。麒麟きもー。きっもー。(また見る)やっぱきもー。ブモオオオオォォ。 たぶん初期の猿とか蟲も私が想像するよりきもいのだろう。最後の図鑑もっと見たい。

2014/12/09

人間はこの世界に生きる動物の一種であることを思い出させてくれる、強烈なSF作品集。悲惨な話が苦手な人は読まないほうがいいが、この悲惨さは「生き物」としての苦しさであって、人間同士の悪意によるものはほとんど出てこない。そういう意味で、まさにSFならではの作品。表題作「まちあわせ」は、読んでいるこっちが恥ずかしくなるほど、純愛で悲しい物語。傑作だと思う。

2015/03/04

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