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数学者の夏

数学者の夏

数学者の夏

作家
藤本ひとみ
出版社
講談社
発売日
2020-09-09
ISBN
9784065208489
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数学者の夏 / 感想・レビュー

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糸巻

数学オタクの高校2年生・上杉和典は、誰にも邪魔されることなく数学に没頭するため、長野県伊那谷の学生村を訪れる。滞在先の周囲で相次ぐ不審な出来事に集中力を欠く上杉は、独自で調査するため周辺を嗅ぎまわる…。満蒙開拓団の歴史を絡めたミステリが興味深く面白かったし、上杉らしさが詰め込まれたストーリーはKZファンには嬉しい。ただ客観的に見ると上杉の行動と思考はかなりハチャメチャに映るのではないだろうか。初見だと受け入れ難いキャラクターかもしれない。

2020/09/28

rosetta

切なくも懐かしい気持ちにさせるアフターKZ。高二になってもう一緒にいることも少なくなったがたまにメール等で小塚や黒木とも繋がっている上杉。リーマン予想を解くため一人になりたくて夏の山村留学で伊那谷にやって来た。偶然にも中学時代に付き合っていた彩と再会する。しかしこの長閑な村はガソリン盗難、準備中の満蒙開拓団資料館荒らし、鉄鋼工場を巡る諍い等の不穏を抱えていた。数学に打込みたいのに壁にぶつかる上杉の前に遥に才能を見せる謎の中年男。謎解きに専念できず人生を考えなきゃと言う年頃の悩みも十分な説得力で心に染みる

2020/10/23

ぽてち

タイトルは“数学者”だが、主人公は高校2年生の“数学生”だ。夏休みを利用して、数学に没頭するため伊那谷の学生村を訪れた彼が……なにをするんだろう(笑)? 派手な事件は起きず、主人公は自意識過剰のうえに空気が読めず時間にルーズなめんどくさいやつで、彼が右往左往しているうちに事件は勝手に解決していく。なんだこりゃあと途方に暮れた。巻末の著作リストの筆頭に挙げられているシリーズ名を見て検索すると、ジュブナイルのシリーズものの続編だと判明。まあ、読んでなくても特に困らなかったが。

2020/11/21

きあら

数学マニアの上杉和典(高2)は、学生村に参加するために伊那谷村に降り立った。夏休みに起こった、田舎での出来事と、和典の気付き。リーマン予測を始め、数学の理論がたくさん出てくるけど、村での事件とは関係がない。それよりもあの時代を生き抜くとこの凄まじさが伝わってきた。

2024/03/31

to boy

数学好きの高2の主人公がリーマン予想を解くために伊那谷に籠ったひと夏の出来事。静かな環境で数学に没頭するはずが、村の事件に首を突っ込む羽目に。満州開拓団、盗撮、引きこもりの男、昔の彼女などいろいろな出来事がありすぎてちょっと煩雑な印象。終盤でそれぞれの出来事のつながりが紐解けてスッキリするのだがあっけないような気もした。

2024/01/02

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