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日本映画史110年 (集英社新書)

日本映画史110年 (集英社新書)

日本映画史110年 (集英社新書)

作家
四方田犬彦
出版社
集英社
発売日
2014-08-12
ISBN
9784087207521
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日本映画史110年 (集英社新書) / 感想・レビュー

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コットン

日本映画の黎明期から今日までの映画史で監督については興味深くかつ面白く読めました。映画館が劇場とか、何々座とか言うのは演劇が大きな影響を及ぼしていたという事を知りました。

2019/01/13

「日本映画」という括りに対する疑問(そもそもどこからどこまでが日本映画なのか)から始まっている点からして誠実。映画が前映画芸術である舞台表現などから多くのものを負っているという指摘や、植民地下での映画製作に関する文章はまさしく著者ならでは。全体的に政治的文脈における日本映画、と言った趣が少し強い気がするけど確かにこれ一冊で日本映画史の概要は把握できる。まだそれほど時間が経っているわけではないにも関わらず、2000年以降の日本映画に対する批評がとても的を射ているのも印象的。何はともあれ邦画が見たくなります。

2017/11/13

かんがく

映画鑑賞が好きだが、洋画偏重で邦画を見てこなかったので概略を知るために読む。それぞれの時代背景と映画界、技術、監督、作品について簡潔にまとめられていてとてもわかりやすい。政治性や精神性に対しての言及が多いので、自分の興味関心とも近く面白く読めて観たい映画も増えた。

2023/12/05

swshght

新書で映画史を読める幸福。その一翼を担うのが四方田の『日本映画史100年』だった。本書はその増補改訂版。ゼロ年代の日本映画史が新たに付け加えられている。「後書」の感動的な一文を紹介しておこう。「映画の研究の根底には、つねにノスタルジックな衝動がつきまとう。田中純一郎から飯島正、蓮實重彦まで、これまで日本映画をめぐる書物を手掛けてきた先達たちを見ると、自分たちが青春時代にあれほどまでに感動した映画の体験が、そのまま風化してしまうのを、なんとか食い止めておきたいという衝動が、読む側にひしひしと伝わってくる」。

2014/08/29

ブラックジャケット

日本映画は百年の歴史を持つ。1920年代後半から30年代、そして1950年から60年代前半の二回の黄金時代があったという。さらには東京と京都という映画製作の拠点から現代劇と時代劇という二大潮流の発信源とした。新書版というコンパクトな容量の中で、全体を概説するという困難な課題を見事にこなした。私も映画レビューを通して、現在の日本映画に一抹の懸念を持つ者でもある。偉大なる遺産を食い潰し。すでに優秀なスタジオは消滅した。微温的な作風がまかり通り、目的意識のしっかりとした韓国映画の後塵を浴びるようになった。

2018/11/13

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