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焚火の終わり 下 (集英社文庫)

焚火の終わり 下 (集英社文庫)

焚火の終わり 下 (集英社文庫)

作家
宮本輝
出版社
集英社
発売日
2000-11-17
ISBN
9784087472608
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焚火の終わり 下 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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あつひめ

知ることによる幸せと不幸せ。すべてが解きほぐされることで幸せと不幸せ両方が降りかかってくる…。後は察して…という作者の思惑、大人たちの事情みたいなもので幕は降りた。愛しあった時点で、出生の秘密を探るのはやめてほしかったなー。そして二人の道を歩いてほしかったなー。どうも最後まで回りにどろどろしたものを撒き散らされている印象が否めない。岬の家のそばで古民家旅館。世の中のスピードとは違う時の流れの旅館のようで…行ってみたくなった。二人の心の温度が変わらないことを切に願ってしまうのは…私が心配性だからだろうか。

2014/01/16

巨峰

古い文庫で読みましたが裏表紙で展開明しすぎw沢山の謎は謎のままに放置されます。読者としてはやはり解決が欲しいのだけど、「ふたりで生きていくためには、出生の謎を解き明かすのは必要ではない」と結論付けた兄妹の判断はそれはそれで納得はできるし。それにしても、予想外にエロくてw予想以上に面白かった。宮本輝さん、しばらく追ってみたいです。

2015/07/01

こばきよ

謎のまま進んで、謎のまま終わる。そして、禁断さがはっきりとしないゆえか異常に燃え上がる関係。ストーリーとしては二人が盛り上がりすぎるし、商売がちょっとうまく進みすぎだしなんてところで、それほど感情移入はできないけど、まぁハッピーエンド的なところで、良しとします。それよりも、いつものことだが、宮本先生のお話は深いお言葉がちりばめられている。秘密は二人を液体化した火に変える、走り出したら走り続ける、駄目になったら走るのを疲れ切る前に止める、安心して、安心の中を生きていく、などなど。

2014/06/21

佐島楓

美花は、したたかな女性であった。彼女の選択は、間違っているいないではなく、とても自由で、うらやましいとさえ思ってしまう。きっと茂樹とのつながりは、生きている限り途絶えることはないのではないか。ひっそりと生きていこうとする二人が、呪いのリボンをかけられて祝福されているとしても、もうかまわないのではないか。真実は藪の中である。

2012/11/22

chikara

再読。何年ぶりに手にしたかな?この作品のテーマは暗く重いのに、なぜ読後感が晴れやかなのだろう?物語も淀みなくスッと胸に入りました。官能的描写もあるが、詩的でさえありました。環境はどうあれ、愛されて育つ事が最も重要なのですね。

2013/06/19

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