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星月夜

星月夜

星月夜

作家
李琴峰
出版社
集英社
発売日
2020-07-15
ISBN
9784087717198
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星月夜 / 感想・レビュー

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なゆ

「自由って何?」ウイグル人留学生の玉麗吐孜(ユルトゥズ)の言葉がいつまでも響く。彼女の置かれている立場があまりに厳しすぎて生きるのに一生懸命すぎて、それ以外の恋愛的な感情が霞んでしまうようだ。台湾人で非常勤講師として日本語を留学生たちに教える柳凝月。日本という異国で、同じ言葉を話し恋人同士でもあるような二人なのに、なんだかすごく近づけなくてもどかしい。二人のこれからの未来が描けないのも切ない。道に迷って交番に行ったばかりに…のエピソードが哀しかった。帰りたくても帰れないのに、この先どう生きてくのかな…。

2020/12/07

ゆみねこ

李琴峰さん、初読み。日本で日本語講師をしている台湾人の柳凝月と新疆ウイグル自治区出身で日本の大学院を目指す玉麗吐攻。家族・政治・セクシャリティー、二人の女性が抱えるものの重さ、外国人の日本語習得の難しさなど、とても考えさせられる1冊でした。

2020/09/17

fwhd8325

物語の背景にある現実を、あまり理解していないのが残念のですが、心に、身体に突き刺さるような物語です。凄い小説だと思いました。タイトルにある星も月も意味深です。それは生命と置き換えても良いのかもしれません。うまく感想を書けないもどかしさを感じます。

2021/03/18

いっち

主人公は台湾人の女性で、日本の大学で日本語教師をしている。教え子に、恋人のような存在の女性がいる。教え子は、新疆ウイグル自治区の出身で、日本の大学院を目指している。教師と教え子がどのようにして恋愛関係に発展したのかは書かれていない。私はその点が気になった。異国の地で、女性同士が、それも教師と教え子が、どのようにして身体を重ねることになったのか。当たり前のように描かれているのは、このご時世当たり前のことだからなのか。また、主人公と教え子の境遇が似ている。どちらの親も、過度に子どもに依存していて、苦手だった。

2021/06/16

kei302

星々と月と夜。互いが照らし合うと夜はきらめく。 新疆ウイグル自治区出身でイスラム教徒の女性と台湾人女性の恋愛もので、あらゆるカテゴリーから自由になることがテーマかなと思うのだけど、中国や台湾の政治や歴史的な立ち位置に関して知識不足。全て理解できたのかと問われれば、半分も理解できていませんと答えるしかないが、母語が日本語ではない著者の文章は装飾がなくてストレート。くどくどと状況や心情、解説を書き連ねてページ数を費やす、私が苦手としている某作家とは対照的。

2020/08/23

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