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プルーストの花園 詞画集

プルーストの花園 詞画集

プルーストの花園 詞画集

作家
マルセル・マルセル・プルースト
マルセル・プルースト
鈴木道彦
マルト・スガン・フォント
出版社
集英社
発売日
1998-10-30
ISBN
9784087733013
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プルーストの花園 詞画集 / 感想・レビュー

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Hideto-S@仮想書店 月舟書房

プルーストの作品では花が重要な役割を担い、しばしば登場人物のシンボルになり、「花を通じて真実をみている」とも言われるそうだ。『失われた時を求めて』『ジャン・サントゥイユ』『読書の日々』『楽しみと日々』の各作品に登場した50種の花々を物語の断章と共に紹介した本。春から初夏にかけて咲く花が多い印象だ。表紙を飾るのは頬杖をつくプルーストの肖像とりんごの花。原典を未読なので、これ以上の考察はできないが、『失われた時を求めて』収録の『ソドムとゴモラ』にりんごの花は登場する。精緻でかつ軽やかなイラストが全篇を彩る。

2016/05/14

mt

自筆の原稿だろうか。外界と遮断した部屋で書いた原稿だろうか。その原稿の上にリンゴの木、リンゴの木の下には、お馴染みの口許に指を添えるポーズでひと休みするプルースト。なんて贅沢な表紙だろう。「失われた時を求めて」が並ぶ本棚に立て掛ければ、まるで調度品だ。表紙の中の虚ろな目をしたプルーストが「お前はまだ私の作品をまるで理解できていないじゃないか。ちょっと読んだだけで分かった気になるな。私がこの作品を書くのに、どれだけの歳月をかけたと思っているんだ」と語りかけてくるようだ。

2015/06/26

絹恵

あの記憶を呼び覚ます香り、あの想いを彩ってくれたり、慰めてくれた花たちの優しさに触れることが出来ました。ひとしずくの記憶に胸が痛んでも、気持ちはいつだってここにありました。無くしても無くしても、涙の雨が降っても、この花園で咲いているから、明日は明日に咲く花を、貴方に似合う花をさがしに行きたいと思うのです。

2014/06/14

Hepatica nobilis

プルーストの花に由来する場面を取り上げその絵を入れた詩文集。自分は花には詳しいとは全く言えないが、スワン家の方へ、の印象がいいのはここにある植物のイメージが強いからだろう。

2018/10/07

さっちゃん

装丁もお花の絵もとても美しい。花にまつわるプルーストの文がその花の個性を昇華し、よりくっきりと周りから浮きださせ、うっとりとさせる。これはプルーストの本を読んでからのほうがより良い気がする。

2015/06/22

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