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音楽と生命 (新書企画室単行本)

音楽と生命 (新書企画室単行本)

音楽と生命 (新書企画室単行本)

作家
坂本龍一
福岡伸一
出版社
集英社
発売日
2023-03-24
ISBN
9784087890167
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音楽と生命 (新書企画室単行本) / 感想・レビュー

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kaoru

坂本龍一氏と生物学者福岡伸一氏との対話。坂本氏は「人類はあらゆるものを線形的思考でロゴス化してきた」と語り9.11以降は人類に対する先が見えず、希望の有無も良くわからないなかで線形でない音楽を求めるようになったと言う。人間が恣意的に世界を見ていることに気づくことが大事で「エコな音楽」がもしあるとしたら、それはある種、人間的なものを否定するようなものではないか、と語る。人類がさまざまな形で危機に瀕している今、一神教的な発想からできるだけ遠ざかりたいという坂本氏に福岡氏は「地球に最後にやってきた最凶最悪の→

2023/09/12

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

(2023-66)【図書館本】音楽家坂本龍一さんと生物学者福岡伸一さんの対談集。「教授」と「センセイ」の対談、お二人が二十年以上も前からお知り合いだったとは知りませんでした。ピュシス(自然)とロゴス(言語・論理)の対立。「音楽とは何か」、「生命とは何か」を探求するお二人。分野は違っても目指すゴールは同じ方向を向いているのかもしれない。興味深い内容ではあるが、残念ながら正直私のクロック数の低い脳みそでは理解の追いつかないところも多い。★★★+

2023/07/04

けんとまん1007

敬愛するお二人の対談。音楽と生物学というジャンルが異なるようで、実は、根源的なところでは同じというのが伝わってくる。ロゴスとピュシス。生物としての人間の在り方を問う姿がある。それが、お二人の行動に現れている。そして、視座の高さ、視野の広さが共通している。それは、ものごとを考える時間軸の在り方でもある。

2023/11/15

pohcho

教授と福岡先生の対談と往復書簡。何を話されていても最後は「ロゴスとビュシスの対立」に収斂されていく印象だった。ロゴスとは人間の考え方、言葉、論理で、ビュシスとは人間を含めた自然そのもののこと。ちゃんと理解できたかどうかわからないけど、人が世界をすべて解き明かし統制することができるというロゴス的な考えは限界があり危険だということ、もっと世界そのものを見ようということだろうか。世界はどんどんお二人とは逆の方向に向かっている気がする。お二人の対話がもうかなわないのは悲しいけれど、貴重な対話を忘れないようにしたい

2023/06/13

Sam

生命科学者と音楽家。著名人であること以外にこの2人に共通点があるとは想像できなかったのだが、「ロゴス」(理性や論理)と「ピュシス」(自然)の対立というテーマをめぐって縦横に語り合うとても興味深い対談だった。「ロゴスで構築された機械論的な生命観よりも、僕は動的平衡的な宇宙観、生命観の方が信じられる」という福岡伸一のコメントが本書の核心。YMOから「async」に至る坂本龍一の音楽の変遷や、最近のアクティビィストとしての活動の背景もよく理解できた気がする。もう少し坂本龍一の足跡を辿ってみたい。

2023/05/01

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