九十八歳。戦いやまず日は暮れず
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九十八歳。戦いやまず日は暮れず / 感想・レビュー
いつでも母さん
「書くのをやめたらこの人は死にます」愛子先生の娘さんがタロット占いの名手に言われたそうだ。私もそう思う(不吉でもない)だから書いて!とはもう言えない。佐藤愛子98歳、筆を措(お)く。その言葉は寂しいが、これまで随分と楽しませていただいた。𠮟ってもいただいた。今はただ「ありがとうございました。」と言いたい。本作は既読の話もあったけれど何度でも楽しい。私のツボだったのは『別に老人が前向きに生きなければならないってことはないんじゃないの?』だった。
2021/09/11
アイシャ
とにかくお元気。佐藤さんが初めて老後をテーマにして本をお書きになったのが67歳の時だそうだ。それから30年。ご本人はクタクタだとおっしゃるが、書かれている内容はとってもお元気。若いころの苦い経験がすべて力になって、この元気を支えているんだろうな。私なんてまだまだひよっこだと、変に元気を分けてもらった感じがする。何もせずに過ごす一日というのも、今の私には羨ましい気がする。来年は100歳になられる年。どうぞお元気で我々に、その元気を分けてください。
2022/06/03
Makoto Yamamoto
『九十歳何がめでたい』以来の佐藤愛子。 今回は直木賞受賞作の「戦いすんで日が暮れて」を捩った書名。今回も楽しく読ませてもらった。 前回もあった加齢による身体不調を語りながらも、「お尻の役目」、「マグロの気持ち」、「前向き横向き正面向き」等々98歳になっても素晴らしい感性をお持ちだと思う。 最後の断筆宣言は冗談として理解したい。
2022/01/11
あやっぴ
検査のための病院でのやりとり、北海道にある別荘の話など…当時は大変な思いをされたはずなのに、それを笑い話に変えてしまう。私もこのご時世で笑うことが以前より減りましたが、久々に何度もクスクスしながら元気をたくさんもらいました。しかし冒頭から「ヘトヘト」という言葉が繰り返され、最近は思うように文章が書けないとの理由で断筆する決意をされたようですね。70年以上も描き続けて(本当にすごいなぁ)残念ですが、今後、未読の作品も読みたいです。ありがとうございました。
2021/09/13
なっち
義母へのプレゼントとして購入した本。贈る前に読ませていただきました。さらっと、あれは50年前…と書かれているけど私は50年前は生まれてもいない!佐藤愛子さん、この本にて筆を置かれるそうです。本当に長い間執筆活動を続けてこられたことに感服いたします。
2021/09/26
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