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船に乗れ! 3 合奏協奏曲 (小学館文庫 ふ 10-9)

船に乗れ! 3 合奏協奏曲 (小学館文庫 ふ 10-9)

船に乗れ! 3 合奏協奏曲 (小学館文庫 ふ 10-9)

作家
藤谷治
出版社
小学館
発売日
2016-06-07
ISBN
9784094063028
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船に乗れ! 3 合奏協奏曲 (小学館文庫 ふ 10-9) / 感想・レビュー

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まるる

船に乗れ!ってそういう意味だったのか。青春音楽小説だと思って読み始めたけど、最後は哲学書になってしまった。十代の頃って自分が何者にもなれるって信じて頑張れるけど、自分の限界を知って挫折を味わい、平凡な人生を歩むってことは、誰しもが経験することだと思う。きれいごとだけじゃ終わらない。懐かしいような寂しいような自分の青春時代を振り返り、読み終わった後に苦さが残る。1巻のようなキラキラしたストーリーを期待して読んだけど、いい意味で裏切られた。

2016/09/19

ユメ

「音楽のかけるふるいの、あまりの酷薄さ」が胸をえぐるリアリティを持って描かれる。サトルはチェロを辞めると決断を下す。一巻で拓けているように見えた前途洋々な未来を思うと切ないが、これが現実だとも思う。一方で、この物語は音楽の心震わす美しさも存分に奏でている。皆で弾いた『ブランデンブルク協奏曲』。楽譜から聞こえてきたメンデルスゾーン。そうだ、音楽は人生における問題を何ひとつ解決しやしないけれど、触れた者を救う。「船に乗れ!」音楽を辞めても、船から降りたわけじゃない。航海は人生が終わるそのときまで続いてゆく。

2017/06/30

たるき( ´ ▽ ` )ノ

Kindle Unlimitedにて。2巻でめげずにここまで読んでよかった。大迫力の演奏シーン、実際に聴いているかのようで鬼気迫るものがあった。こんなに密度の濃い高校生活を送ったら、その後は気が抜けてしまいそう。

2023/10/16

メルル

自分が知らない世界の青春を体験した。音楽と哲学が胸に突き刺さり、未成熟な高校生の葛藤に心揺さぶられる。本当に演奏を聴いているかのような素敵な時間。なんて力強い物語だったのだろう。南の覚悟と楽譜にほっとした気持ちと少し寂しい気持ちが入り混じる。人生は思い通りにいかなくても、常に歩み続けなければいけない。そうか、船はいつも揺れ続けているんだ。

2016/08/30

ゆーかり

三部作完結編。皆それぞれの道を歩む。みんなで演奏出来て良かったんじゃないかな。解説の宮下奈都さんも書いているようにサトルに「いけすかない」所があるので共感はできないのだけど、音楽や演奏のシーンを楽しんだり、自分の昔を思い出したり。他の音楽モノと比べると、某作家の人気シリーズよりも音楽の描写にリアリティがあるが、のだめを読んだ後の様に私も頑張ろうという前向きな気分になるわけではない。苦い青春の回顧録だからかな。アンサンブルっていいよね。

2017/01/22

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