外科室・天守物語 (新潮文庫 い 6-3)
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外科室・天守物語 (新潮文庫 い 6-3) / 感想・レビュー
優希
美しく、流麗な物語ばかりが集められた短編集でした。繊細な魂で描くからこそ強化の文学は輝くのだと思います。
2023/11/03
ちえ
編者が東雅夫。鏡花らしい幻想的な話に一編だけ随筆。既読は「外科室」と「天守物語」。まず最初の「化鳥」に引き込まれ、そればかり何度も繰り返し読み進まない。それから最後の「天守物語」を2回、3回。気を取り直して最初に戻り、途中「高桟敷」にまた引き込まれる、まさに幻想の沼にはまるよう。言葉は確かに難しかったりするけど、それがために途中で繰り返し読み返すことが余計この世界にはまるのかしら。
2024/01/16
ベル@bell-zou
ちゃんと読んでたはずなのにいつの間にやら霧の中。来た道を探るように戻ってはまた進み。行きつ戻りつどうにか辿り着いてみたもののいったい私はどこを歩いてきたんだろうと思う。だからまた確かめたくなる。化鳥、外科室、天守物語以外は初読の全8篇。通して感じるのは聞こえるはずのないものの声や見えるはずのないものの意思、うごめき。植物や動物、そして魂の。対する人間の生々しさ。わかったようなわからないような。それが魅力。…なんだけれども、雀LOVEほっこりエッセイ「二三羽ー十二三羽」が好きだな。
2024/01/14
coldsurgeon
妖怪変化の類の存在を信じ、言葉の霊力を信じ、作品を連ねた泉鏡花の一連の物語を初めて目にした。妖怪幽霊が主な登場人物となる物語は、現代とは異なる雰囲気を醸し出す空間を生み出し、明治大正期の文の調子のためか、読みづらいが、なれると、リズムのあるイメージに富んだ言葉遣いに、不思議な感動を感じた。
2023/11/29
misui
鏡花の本って無限に出続けてるイメージがありますが新潮文庫では三冊目なのですね。それもおばけ話中心で、読み進めると自然に鏡花の風土が理解される選なのが嬉しいです。
2023/11/19
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