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恍惚の人 (新潮文庫)

恍惚の人 (新潮文庫)

恍惚の人 (新潮文庫)

作家
有吉佐和子
出版社
新潮社
発売日
1982-05-27
ISBN
9784101132181
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恍惚の人 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

昭和の平凡な家族の風景がのどかである。 老人性痴呆を扱った作品だが、 昭子と 老夫婦との やりとりが昭和らしい。 義母が 亡くなったあとの 義父の振りまいを 昭子の視点で描く。 昭和47年の作品だが、今読んでも 身にしみる、そんな作品だった。

2020/07/17

まさきち

昭和40年代、まだ認知症がよく理解されず、耄碌と呼ばれ精神病として扱われていた頃の話。呆けた舅・茂造わ甲斐甲斐しく世話する嫁・昭子の気持ちや考えの変化や夫・信利や息子・敏の思惑、更には親戚や周囲との軋轢や温度差が丁寧に描かれていて非常に楽しめた一冊。風俗や生活習慣の現在との違いを味わえるのに、老人を取り囲む人々の気持ちや考えはそう変わらないのだなと感じさせられながら読了です。

2020/03/13

たきすけ

あなたは人生の下り坂で家族の為に介護が出来ますか?老いるという現実・死という現実は私達が生きていく中で眼を逸らしがちな主題です。「恍惚の人」は認知症を患った老人から広がる波紋の物語であり、主人公である昭子が舅の介護を通して気づいた生命の尊さの物語でもあります。特に舅の様子を見て自らの将来を絶望視する夫妻の描写には心打たれるものがあり何度も読み返しました。今後日本の超高齢化社会を支える為には皆で支え合う包括的な意識の持ち方が必要であると思います。それは介護だけでなく人類が生きていく為に必要であると感じます。

2016/06/13

Tsuyoshi

折り合いの悪かった義父が認知症を患い、最期を看取るまで嫁・昭子が介護を通して味わった様々な苦悩、覚悟、喜びなど様々な心境の描写と合わせて高齢化社会が抱える様々な問題を扱った先駆的作品。昭和47年の作品という事で現在と比べると事情が違う部分はあれど認知症の症例や抱える苦悩は今も変わらない。今以上に家族間介護や福祉サービスも当てにできない状況下においては、「老い」に向けた準備以上に個人の権利として今以上に様々な選択肢が可能になるようなシステム構築が急務の課題なんだろうな。

2018/05/01

扉のこちら側

2018年30冊め。認知症の進行具合が真に迫っているので著者の介護経験によるものだろうと思ったが、身近に高齢者はいない中で書かれたものであるらしい。昭和47年初出で、80代の老人、50代の長男、40代の長男妻(主介護者)、高校生の孫という家族構成がうまく効いている。当時とは時代背景も福祉制度もあまりに違っているが、自分が要介護老人になる頃のことを思わずにはいられない。

2018/01/30

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