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鞄に本だけつめこんで (新潮文庫 む 8-1)

鞄に本だけつめこんで (新潮文庫 む 8-1)

鞄に本だけつめこんで (新潮文庫 む 8-1)

作家
群ようこ
出版社
新潮社
発売日
1990-10-01
ISBN
9784101159119
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鞄に本だけつめこんで (新潮文庫 む 8-1) / 感想・レビュー

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KAZOO

群さんの読書録日本小説版です。海外のはまた別にあるようです。24冊の本を紹介してくれて読書感想が多いのかと思いましたが、どちらかというと群さんのその本を読んだときの日常生活などに関するエッセイのほうが多いように感じました。私は猫の出てくる梶井基次郎の出てくる作品のところでは思わずほろりとしてしまいました。24冊のうち8冊しか読んでいないのはやはり好みがかなり異なるのでしょう。

2016/01/22

penguin-blue

群さんが好きな本を24冊選んで自分の人生に絡めて語るエッセイなのだが、通常の書評本とは一線を画している。作者自身のエピソードとその描き方が強烈過ぎて本の紹介というよりそっちに興味が行ってしまうのだ。特に幼少の頃の引っ越し話や家出の話などお父さん絡みが強烈。ピックアップされている本が古典的名著中心なので、30年の時を経ても古さを感じないが、今よりだいぶとんがった、コンプレックスや失敗談などをこれでもか、という書き方に作者の若さを感じる。作者の話に持って行かれるとはいえ、本のラインナップもなかなか個性的。

2020/05/18

かおりんご

本にまつわるエッセイ。紹介されている24冊の本のうち読んだことがあるのは、中勘助の「銀の匙」、坂口安吾の「堕落論」、杉本鉞子の「武士の娘」のみ。三島由紀夫の「レター教室」、林芙美子の「放浪記」、志賀直哉の「網走まで」、谷崎潤一郎の「瘋癲老人日記」、川端康成の「山の音」あたりは読んでおきたいところ。飼い猫への仕打ちや、生い立ちに絡む話は、読んでいて心苦しくなった。

2020/05/05

みなみ

群ようこさんが、おすすめの本を紹介するエッセイ。紹介されている本は昔のものが多く、ほとんど知らなかったけれど、実体験を通してそれぞれの作品の魅力に触れているところが面白かった。梶井基次郎「愛撫」と「三島由紀夫レター教室」が気になったので、読んでみようかな。ただ、飼い猫のトラちゃんに対する虐待話は痛々しくて、ひたすらかわいそう。

2024/03/22

クナコ

初読。著者の本は古本屋で出会う縁をたよりに出版順を無視して購入する。本を開くまで、一体何歳の群ようこに会うのか知らずにいるので、40代の後に60代になったり、その後に30代になったりする。前回は同い年の群氏、今回はそこからマイナス2歳。つまり年下。なんてことだ。私にはこんなに濃い人生がない。群氏のことは全く羨ましくないのにどこか落ち込んでしまう。年の近い人に出会うと無意識に自分と比べてしまう。これをしない人間がいるのだろうか。著者のとんでもなく面白い読書感想文兼人生案内を読みながら、悶々と考えてしまった。

2020/04/30

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