どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私 (新潮文庫 い 118-1)
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どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私 (新潮文庫 い 118-1) / 感想・レビュー
佐島楓
gacco(JMOOC)の講義で関心を持ったので読んでみた。著者はアンドロイドの製作で有名な石黒先生。テレビはもちろん、ネットでもアンドロイドを動かす様子を見ていたので、入り込みやすかった。面白かったのは、アンドロイドとの恋の可能性。遠隔操作できるアンドロイドと実際に接し、恋愛ができる、と答えた人が思いのほか多かったようだ。疑似的な恋愛であってもこの驚きの結果。SFの世界は、すぐそこにある。
2015/01/15
T2y@
アンドロイド開発に向き合う事は、緻密な人間研究であり、鏡に写った自分と向き合う様でもある。 ロボットが人間に非常に近づいた瞬間 、とたんに親近感が損なわれ 、『不気味の谷』と呼ばれる壁が生ずると言う。 どうすれば「人」を創れるか? 壮大なチャレンジだが、一つの答えに辿り着く日は、そう遠くはないところまで来ている様だ。
2019/01/23
リキヨシオ
「私」とは体内と体外とのある感覚器の集合体…作中に出てくるアンドロイドの写真(白黒)からみると見た目は人間そのものだった事に驚きです。ロボット工学で人間型アンドロイドの研究と製作を続ける著者による「アンドロイドとは?人間らしさ?」など様々な話は面白い。特に見た目はそっくりなのに動きがぎこちないことでゾンビのように不気味に見えてくる「不気味の谷」やジェミノイドの演劇や遠隔操作の話はとても興味深かった!著者がアンドロイドの近未来で近いと語る映画「サロゲート」も見てみたい!あと自分のアンドロイドも見てみたい!
2014/11/29
たみ
人間にそっくりのアンドロイドを作ることで、人間とは何か?を問う。著者が手掛けた研究の記録のような、エッセイのような本でした。本文にもあったのですが、自分って思っていた以上に自分のことを知らないのだなぁと思った。人を最小限にデザインした”テレノイド”の写真はものすごく不気味に見えるんだけど、触ったらやっぱり癒し効果が得られるんだろうか?こればかりは実際に触ってみないとわからない。
2015/07/18
イノ
ロボット作成記録かと思いきやそれもあるし、そっくりに再現する技術も凄いんだけど、そっくりな自分を見る事で生まれる感情、ロボットを遠隔操作する事で出てくる感情、モデルとなった女性と著者の変化などが今までに無く面白い! 人型ロボットを創る必要性が浪漫以外にあるのかと思ってたけど、メリットもいっぱいあった。ハグビー欲しい。
2016/04/13
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