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安曇野の白い庭 (新潮文庫)

安曇野の白い庭 (新潮文庫)

安曇野の白い庭 (新潮文庫)

作家
丸山健二
出版社
新潮社
発売日
2005-03
ISBN
9784101283265
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安曇野の白い庭 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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harass

この癖のある作家が庭造りにはまって庭の写真集まで出したと聞いていた。このエッセイの存在を知ってようやく偶然手に入れた。著者は自宅の広い敷地にある庭木を全部一人で手入れをするのだという。この敷地の庭木の変遷や家の建て替えなどを語っている。この尖った作家は相変わらずのツッパリぶりだがもういい年になっていて偏屈爺のように感じてしまう。庭のカラー写真も少ないが収録されている。さすがだと感心するセンスだ。読んでいて思うに長野と自分の住む九州とでは気候がずいぶん違うなと。

2014/08/31

ホークス

面白くて考えさせる良書。作家が長野に移住して庭を造る話だが、1943年生まれの著者がアクティブかつ毒舌で、考察の深さとユーモアは岡本太郎の様。作家を「オカマ臭い仕事」、都会人を「思いあがった」「嘘臭くて、軽薄で、軟弱」と罵倒し、思わず吹き出してしまった。しかしシャイで繊細でもある。家を建て替える際、業者や職人達と触れ合うのだが、若くして作家になった著者は初めて本物の労働に接して動揺する。自分が不当に楽をしていると若者の様に悩むのだが、そこでは終わらず自分を追い込んで結論を出していく。その姿勢は強靭そのもの

2016/05/05

booklight

小説家、丸山健二の庭造りの話。小説自体は何度かトライしたが、どうもマッチョな感じが合わなくいつも途中でやめてしまう。しかし、庭造りだとマッチョ感も薄れて、ちょうどいいぐらい。新しい植物を植えては失敗して、植えては気に入らなくて伐採して、小説が売れないと漏らし、周囲に理解がないと悪言を吐き、また庭を造っていく。自業自得な身勝手さと不器用さも含めて人生の振り返りともなっていて、そこもしみじみ面白い。建て替えた家とともに庭の写真もある。そうか、庭造りは楽しそうだな、と思えた。

2018/09/09

檜の棒

面白かった。今まで見れなかった庭師としての丸山健二の有り様と、垣間見える生活臭。O兄弟をはじめとする様々な人々と交流するものの、筆者独特の偏屈さが世間世相との見事なコントラストを描いている。確かに、丸山の言うように、何十分でもひとりで見ていられる庭というのは、それだけで怪しい魔力のようなものを秘めているのかもしれないと思わされた。そして、彼独特の美学が一貫して庭に現れるのはさすが。口だけではないと改めて思う。一方、面倒な人物であることも再確認。

2017/07/16

アヤ

三浦しをんちゃんの書評から手に取ってみた。小説家という職業をオカマくさいといってのけるのに、小説に全力で挑んでいる姿勢も垣間見え不安定で自分勝手なところが非常に小説家っぽい。力仕事は業者に任せ派手な花ばかり植える庭を「おばちゃんガーデニング」と言って嫌い、自分は気合い入ってますから!!と岩を持ち上げ、木をばんばん切り倒す。執筆のストレスを毛虫を焼き殺すことで解消していたときは「こいつ危ねえ…」と思ったが自分でやばいと気づいてくれたようでよかった。

2012/11/22

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