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戯場國の怪人

戯場國の怪人

戯場國の怪人

作家
乾緑郎
出版社
新潮社
発売日
2023-07-20
ISBN
9784103361930
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戯場國の怪人 / 感想・レビュー

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パトラッシュ

劇作家出身の著者らしく『オペラ座の怪人』を江戸時代を舞台に翻案して、現実の事件も加えつつ怪奇幻想風味で濃厚に味付けした。ガルニエ宮と山村座の構造や奈落、謎の怪人エリックと小野篁の不幸な過去、クリスティーヌと菊之丞の立場などは明らかに重なっており、そこで俳優や劇場関係者が巻き込まれる奇怪な事件が展開する。芝居の毒にあたった彼らは、異世界の戯場國に堕ちようと容易に抜けられない。しかし好奇心で首を突っ込んだ平賀源内と稲生武太夫が、知ったことかと暴れまくり現世へ戻る道を見つけるまでを痛快なエンタメに仕立てている。

2023/09/13

リッツ

色んな有名人がこれでもかと出てきて絡み膨らみどうなることやらと。役者も貴人も狂講師も業の深さ半端ないなかで、お廉ちゃんと仙吉の可愛らしい恋にほっと心が和んだ。

2024/04/14

toshi

「思い出は満たされないまま」のような作品を期待したけれどまったく違う内容。 朱川湊人かと思ったら宮部みゆきだった・・って感じ。 ただでさえ複雑な内容なのに、向こうの世界とこちらの世界、芝居と現実を行ったり来たりで混乱しまくり。 苦労して理解してもイマイチの展開。

2023/09/30

あここ

なぁんか途中からとっちらかって流し読みになってしもうた。因縁コンビがぞくぞく絡み合う。この世とあの世。不老不死、人魚の肉とかもりもりで消化できひんかった。志道軒の遠い遠い過去話までは面白かったんやけど。残念ながらついて行けへんようなった。お廉父子の品のない言動も楽しめへんかった。平賀源内ってもっと傲慢キャラで認識してるんでへなちょこぶりが新鮮やった。篁さんの偏愛にも驚いた。あの世の歌舞伎小屋。怨念残した人達が集う、永遠に幕引きされへん舞台。誰も老いず繰り返される。現実と芝居の境界があやふやになるんは楽しい

2024/04/19

スイ

江戸版オペラ座の怪人、くらいのつもりで読み始めたのだけど、この世もあの世も愛も憎も美も醜もまぜこぜにした大芝居、途中で何度も「何を読んでいるんだろう…??」と思ったけれど、不思議と惹きつけられて読み切った。 この独特な読み心地は今作だけなのか、著者の他の作品にも共通しているものなのか、確かめに他の作品も読みたくなった。

2023/09/28

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