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乗合船 慶次郎縁側日記

乗合船 慶次郎縁側日記

乗合船 慶次郎縁側日記

作家
北原亞以子
出版社
新潮社
発売日
2014-03-20
ISBN
9784103892236
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乗合船 慶次郎縁側日記 / 感想・レビュー

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ケイプ

北原さんの描くこのシリーズが好きで、本を開けばいつでもどんな場所でも慶次郎や佐七に会うことができました。もうそれも叶わないと思うと寂しいです。「俺、旦那が寮へきてくれなすって、ほんとうによかったと思っているよ」「俺もだ。七つぁんがいてくれて、ほんとうに嬉しい」二人の会話は北原さんからの贈り物に思えて、何度も何度も読み返していました。

2017/09/02

baba

いよいよシリーズ最終章、残り少なくなるページが名残惜しい。慶次郎と、とりまくおなじみの人々と市井の人々の哀しみ辛さを交えて日々を綴る。人生、夫婦の行き先をたとえる表題の「乗合船」が良かった。「冬過ぎて」は自分の不満ばかり思っていた妻が夫も不満が在るが黙っていた事に気づき、家に帰るのを心配してついてくる慶次郎の姿が心に残る。最後の「冥きより」が北原さんを思い出して切ない。合掌。

2014/06/26

星落秋風五丈原

みんな別々の人生を歩んでいたところが たまたま乗り合わせただけ。そのまま乗ってゆく定めの人、離れてゆく人、様々あり。人の機微を描くのがうまい作家の最終作品。

2014/04/24

さいちゃんの母

慶次郎、年取りました。'松の内'では佐七に上手く胸のウチを吐かせて。'春の雪'では岡っ引き太兵衛に人助けの仕事をさせ。'おふくろ'は不出来の息子にお前の倅で良かったと、言わせ。'乗合船'は慶次郎の過去の裁きと玄庵の養子風間春宅の旅立ちを。'冬過ぎて'は長年連れ添った紙問屋末広のおかみが胸のつかえを慶次郎に吐き出し、相手の不満に気づく。最後まで見届ける慶次郎。はなかつみ。'吉次の値打ち'は蝮の吉次の過去の誤認逮捕への吉次流始末の付け方。最後が'冥きより'。'冬過ぎて'、'吉次の値打ち'が良かった。

2014/05/15

うみろー

流石の鉄板「慶次郎縁側日記」。「おふくろ」でジーンときて「乗合船」で晃之助への理不尽さとやっぱりカッコいい慶次郎に触れ「はなかつみ」でのおきちの身勝手さに身震いし「吉次の値打ち」で無罪で死んだ安次郎の不憫さと、吉次の鼻摘み者なりの優しさを知る。そして、これが最終巻であることを読メのあらすじで知る。北原亞以子さん。本当に素晴らしい作品をありがとうございます。

2015/11/15

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