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プリズン・ドクター (新潮新書)

プリズン・ドクター (新潮新書)

プリズン・ドクター (新潮新書)

作家
おおたわ史絵
出版社
新潮社
発売日
2022-11-17
ISBN
9784106109751
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プリズン・ドクター (新潮新書) / 感想・レビュー

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ma-bo

TVのコメンテーター等で芸能活動もされている医師おおたわ史絵さんは、2018年頃から刑務所内の受刑者への医療(矯正局医師というらしい)を行っている。語りかけるような文章で、分かりやすく読みやすかった。医師の目線での刑務所だからこその特別な事(刑務所あるある的な内容)を軽妙なタッチで描かれている内容と、現場での問題点・受刑者の実情等シリアスな内容もあり勉強になりました。

2023/02/01

ぱるる

とても興味深い内容でした。テレビなどでも活躍されている著者は紆余曲折を経て今は刑務所のドクターをされている。依存症の母親に苦しめられたことに起因しているのかもしれない。犯罪者のいろいろな事例をもとにそうなるにはどうしようもない訳があることを教えてくれている。色々な救済システムからこぼれ落ちてブラックホールに落ちてしまった人々なのだ。社会のシステムを変えるのは並大抵のことではないかもしれないけど少しでも多くの人がこの事実を知り、社会のシステムが少しでもいい方向に向かえばいいな思う。

2023/02/28

GAKU

一時コメンテーター等でTVでもよく拝見していた、おおたわ先生。5年ほど前から法務省矯正局医師(プリズンドクター)に就かれていた事は、全く知りませんでした。プリズンドクターになる経緯から、塀の中の診察室での色々なエピソードを面白おかしく読むことが出来ました。また随所に囚人でも分け隔てなく、医師として愛情を持って治療にあたっているおおたわ先生に、非常に好感を持ちました。

2023/04/28

ノンケ女医長

開業医を父親に持つ、著者。「少し大事な話を聞いていただけるだろうか」(133頁)と、読み手に断りを得て、実母が薬物依存症だったことを告解している。今作では、その母親の言動は控えめな表現となっているが、使用薬品等を考えると著者の養育環境は相当に過酷なものであったと考えられる。華やかな経歴ののちに刑務所の医師を選択した理由も頷けるような気がするし、触法行為で収監された人々との対話は、今後彼女がさらに躍進するためには重要なものになるんだろうなと思えた。おおたわ先生が慢性的に抱える空虚感を、私は心配する。

2022/12/31

ぴよぴよ

塀の向こう側を医官という立場から赤裸々に綴っている。矯正施設のカルテ(手書き)の記載欄には刑務所ならではのものがあったりする。墨の多さに純粋に驚く様がクスッと笑えた。受刑者の出産が外部施設で行われる理由にはハッとさせられたし、コロナ禍での被収容者たちも懸命に社会に役立とうと奮闘していたことを知った。先生は繰り返し『矯正の目的は罪人を働かせ、更生に向けて教育することであって、懲らしめていたぶることではない』と言っている。世間が思う感情を意識しながらも日々彼等に向き合っている姿は尊敬しかない。

2023/10/22

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