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たそがれてゆく子さん (単行本)

たそがれてゆく子さん (単行本)

たそがれてゆく子さん (単行本)

作家
伊藤比呂美
出版社
中央公論新社
発売日
2018-08-17
ISBN
9784120051111
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ジャンル

たそがれてゆく子さん (単行本) / 感想・レビュー

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ちゃちゃ

私より少し人生の先を歩く詩人の伊藤さん。歯に衣着せぬ痛快な物言いで、老いや夫亡き後の寂しさを語る。その筆致は赤裸々…というより、誠実。自分自身の生き方にも、そして自分の文章の読者にも。だからこそ彼女の日常が胸に迫る。波乱に満ちた人生で60歳を迎えた彼女を待ち受けていたものは、年の離れた夫の介護と自らの老い。そして永の旅立ち。伴侶を亡くした著者の圧倒的な孤独感が、私の心まで強く揺さぶる。それでも、生きる基本は「わたしはわたし」。孤独を抱えながらも最期まで自分らしくありたい。その潔さにエールをもらった。

2019/01/24

ででんでん

「良いおっぱい悪いおっぱい」「おなかほっぺおしり」「子どもより親が大事」「伊藤ふきげん製作所」…昔から比呂美さんのエッセイを、貪るように読んできた。今回の作品は特にこちらの気持ちに響き、爆笑するところも多く(「なくす探す」や「内向的な人々」は、特におすすめ)、出会えて本当に良かった1冊。昔の比呂美さんよりも、今の比呂美さんのほうが、共感できる部分がより大きいと思える。現在日本におられるとはいえ、全く境遇も人生のスケールも違うのだが。「トメの結婚」での、サラ子ちゃんについての記述を読むと、涙が止まらず。

2018/10/15

美登利

比呂美さんの本を読了すると疲労感が残る。いや達成感なのかもしれないけれど、少し先ゆく先輩女性の代表みたいな人である。体験は全て当てはまらなくとも同じような経験をしていると、彼女と自分の境目が無くなるような感じがしてしまう。両親を見送り、親とほぼ同年代の夫も看取った比呂美さん。現在は日本に期限付きで戻り大学教授をされているようなので、今度は若者たちとの交流を通しての本が出されるかなと楽しみにしている。寂聴さんとの本が気になったので読んでみよう。

2019/02/05

どんぐり

女性から開放されたことを『閉経記』で「ズンバズンバ」と書き表していた比呂美さんが、還暦を過ぎて「たそがれてゆく子」と自嘲する。母親を亡くし、父親と愛犬の死、そして今度はものすごく年取ったアメリカ人の夫を看取ることになる。エッセイの大半は、比呂美さんの「数年前から夫の体力が衰えた。口論が減り、口論しても、追いつめてこなくなった。あたしに頼るようになり、全身の重みをかけて、あたしに取りすがるように、最後の数か月を生きて、死んで、いなくなった」日々の述懐である。そこには石牟礼道子さんの死もあるのだろう、ヒタ

2018/11/07

モルク

母と父、そして執筆中に夫を亡くした伊藤比呂美さんが綴るエッセイ。子育てが終わると訪れる親の介護と死、そして年の離れた夫の老いと介護、近いと覚悟していたものの直面する夫の死と死後の煩雑な手続きと寂寥感。自由を謳歌しようにも自身の身体にもガタが…。でも、自分にしのびよる老いと共存して生きなければならない。これは私の近い将来の姿…と妙にしみじみとくる。途中、読者に対して「図書館で借りずに買ってくれ!」とあった。ゴメン、比呂美さん、図書館で借りてしまいました!

2018/12/24

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