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大江健三郎 江藤淳 全対話 (単行本)

大江健三郎 江藤淳 全対話 (単行本)

大江健三郎 江藤淳 全対話 (単行本)

作家
大江健三郎
江藤淳
出版社
中央公論新社
発売日
2024-02-21
ISBN
9784120057502
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大江健三郎 江藤淳 全対話 (単行本) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

大江健三郎と江藤淳が政治的文学的に激しく対立していたのは有名だが、その2人が4回も対談していたとは。当然それは舌鋒鋭い批判の応酬となり、相手の作品を否定する有様は口角泡を飛ばす論戦と呼べる。しかし全編を通して読むと、正面から切り込んで技の限りを尽くして戦う剣豪の勝負に見えてくる。感情的にならず文学者としての立場と論点を守り、左右対立の激化した時代でも文学はいかにあるべきか考える基本点は一致していたようだ。特に議論された「他者」の問題は、これ以後の彼らの仕事にも大きな影響を与えるキーワードになったと思える。

2024/03/31

mori-ful

たいへん厳しい『一族再会』など江藤の仕事への批判>「しかし、実のところあなたの他者は、「日本と私」に出てくる大家にしても、宿の女中にしても、お父さんにしても、それを読んでみると、小説家の水準からみればいかにも他者性の稀薄ななものです。江藤さんの恣意的な一面、江藤さんが大家なら大家の一面を恣意的にとり出して自己閉鎖的な感想を述べたにすぎない」(104頁)

2024/04/24

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