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天翔る白日 改版: 小説大津皇子 (中公文庫 く 7-21)

天翔る白日 改版: 小説大津皇子 (中公文庫 く 7-21)

天翔る白日 改版: 小説大津皇子 (中公文庫 く 7-21)

作家
黒岩重吾
出版社
中央公論新社
発売日
1996-10-01
ISBN
9784122027138
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天翔る白日 改版: 小説大津皇子 (中公文庫 く 7-21) / 感想・レビュー

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レアル

大津皇子の物語。実際、後の持統である皇后鸕野讚良がこれ程悪者でも、またその子草壁皇子もこれ程無能でもなかっただろうが、この2人と対立する形で有能皇子として描かれている大津皇子物語は物語的には面白い。しかし私はその物語以上に、その物語の背景的に描かれている天武天皇政治の方に興味が注がれる。壬申の乱に勝った天武が何を思い、どのような国作りを目指したのか。小説とはいえこの物語に散りばめられているその天武の思いを読み返したくこの本を手に取った。

2018/09/18

ひろ

実力も人望もあったがゆえの悲運の皇子。どうすればよかったのかの解もない、遣り場のない宿命。死を身近に感じていたことも死に急ぐ結果となった。ただ、結局は天武系統は草壁皇子のひ孫に当たる孝謙・称徳天皇を最後に、光仁天皇以降、天智系統に戻っていくのは、血の限界だったか。持統天皇が自分の子に固執せずに、大津皇子が天皇になっていれば、天武系が続いていたかもしれない。

2023/10/19

kiiseegen

著者、古代史小説の四作目。二上山に眠る悲劇の皇子...あの特徴的な山を見る度に思い出すだろう。二上山を皇子とわが見む。

2020/06/23

くっちゃ

天武天皇の政策に対する理解が深まる。八色の姓においては親皇政治を押し進めるために、皇族に真人の姓を与える一方で、豪族たちにもそれなりに気を使っていたことや、歴史編纂事業の難解さなど、歴史に対する理解がより深まる。大津皇子という人も実は全然知らなかった。讚良皇女がすっかり悪役…(笑)

2017/03/01

アン

★4「天の川の太陽」の続編と言えるべく大海人皇子が申の乱で勝利して10年、悲劇の皇子といわれている大津皇子の物語。若かりし大海人とそっくりと言われている大津皇子は賢く武勇にもすぐれ大らかで人望もあるが、鵜野讃良は自身の子、大津と同い年の草壁皇子を天皇にしたいため、大津をことあるごとに排除する。草壁皇子の凡庸であったみたいだが、大津が母である大田皇女を亡くしているのが悲劇の元なのが気の毒。聡明であるといわれた鵜野讃良(持統天皇)もわが子はやはり可愛かったか。古代史はどこまでが事実かわからないのもまたロマンだ

2015/01/13

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