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いいもの見つけた (中公文庫 た 46-9)

いいもの見つけた (中公文庫 た 46-9)

いいもの見つけた (中公文庫 た 46-9)

作家
高峰秀子
出版社
中央公論新社
発売日
2015-10-23
ISBN
9784122061811
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いいもの見つけた (中公文庫 た 46-9) / 感想・レビュー

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ケイ

読書会でお借りした本。貸してくれた方(高校の国語の先生)のおっしゃるに「ちゃんと学校は出ておられないけど、いい文章を書かれるのよ。パラパラと読んでみて」と。本当にいい文章。そして写真に撮られた物達からみえるお人柄。物を大切にされるのね。ろくに学んでいないから、計算が出来ない。小銭が使いこなせずお家にジャラジャラと放り出す。残高が分からずに小切手を切る。でも、贅沢では決してない、地に足の着いた暮らしぶりがわかるのは、お料理道具の写真。なんと言っても心に染みるのは田中絹代さんとの思い出。

2019/04/20

どんぐり

女優・高峰秀子が自分で使っていたもの、身に着けていたものを写真とともに紹介したエッセイ(初出は1979年)。最初の「いいもの」は、田中絹代から贈られた三枚の櫛である。その1枚は、高峰から杉村春子に贈られている。高峰は、生前に「どんな高価な物をもらうより、その人が使っていたもの、身に着けていたものが一番嬉しい」と言っていたという。3人の女優は鬼籍に入ってしまったが、人間への慈しみを感じる「いい話」である。

2020/12/20

ケニオミ

生き方の師として尊敬している人は数名いますが、その中の一人として、高峰秀子氏がどのような「いいもの」を使っていたのか気になり手にしました。針箱(純日本風でイイ)、鼻毛切りばさみ(鼻毛切りだけの用途ではない)、水時計(白い球がふんわり落ちてくるのを眺めいるだけですぐに3分経ってしまいそう)、タイマーなど気になるものがありました。特にイタリア製のタイマー。ヨーヨー型でシックです。欲しいけど、我が家には合わないな。

2016/03/19

きゅー

櫛、毛皮、香水など高価なものから、骨抜き、ねじり紐、コップ敷きなど安価なものまで、様々な物への愛着が綴られている。殊に、「小さな辞典」の項は感慨深い。夫が中学の頃から使っていた国語辞典を譲り受け、「一冊の辞典というより、一束の紙きれといったほうが似合う」までボロボロに使い倒したという。子役俳優として忙しく、ろくに小学校も行けなかった彼女が、映画監督の夫の口述筆記のためにがむしゃらに言葉を覚えようとした姿に深い愛情を見る。そして彼女が夫のことを「戦友」と呼ぶとき、他人には伺いしれぬ人情の深みを感じる。

2021/02/15

chinayo

彼女の愛用品を写真とコメントで綴ったエッセイ。着物関連品が今でも欲しくなりそうな良品ばかり。

2016/01/12

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