源氏供養(上)-新版 (中公文庫 は 31-40)
源氏供養(上)-新版 (中公文庫 は 31-40) / 感想・レビュー
LUNE MER
同著者の「窯変源氏物語」を既読であれば、その創作秘話とも言うべきエピソードや原典への考察に触れることができる本書の面白さは増す。既読でなくとも、独自の考察は本当に面白く、他の研究者や作家達の考察と比較すると相違点は様々あろうし、源氏物語の愛読者個々が抱く作品世界と合う合わないもあると思うが、深い知見に裏打ちされた源氏物語の考察はそれ自身が興味深い作品となる。自分にとっての源氏物語をこのレベルで誰かと語り合うためにはどれだけ深く原典を読み込まねばならぬことやら。無理だ…
2024/02/14
眉毛ごもら
三十年以上前の男性の視点から見た源氏物語のエッセイ。男は空虚で女は頼りないが弘徽殿の女御が例外的に雄々しいとか。空蝉のところの小君はともかく紅梅ちゃんもアッー!だった可能性、頭中将だけじゃなくて桐壺帝も朱雀帝も源氏の君LOVEだったろとか濃いのである。これ著された時はBLという言葉がなかったので女学生の同性愛趣味とかいうなんかお耽美な呼び方されてワロタ。小右記同時代記録の話が最後におまけで載ってる対談以外あまり出てこないのは現在からするとレアかも。全部が全部同意できるわけではないが面白い視点が多かった。
2024/03/08
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