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すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫)

すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫)

すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫)

作家
アンソニー・ドーア
藤井光
出版社
早川書房
発売日
2023-11-21
ISBN
9784151201127
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すべての見えない光 (ハヤカワepi文庫) / 感想・レビュー

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大長編だが主人公の二人が実際に出会うのはほんの一瞬 彼らの辛い半生を読んできたので、この逢瀬が永遠に続けばいいのにと思うが、現実的な行動を取るヴェルナー、それを受け入れるマリー=ロール 時代が違えば別の未来もあったのではないか 世評の高さに違わない感動の名作だった 本当に、時代が悪いよなあ 実際日本だってほんの数十年前まで同じような事をやっていたのだから、全然他人事ではない 反戦小説としても恋愛小説としても見事な傑作

2023/11/25

どら猫さとっち

第二次世界大戦のなか、目の不自由な少女マリー=ロールは、親戚のいる海辺の町サン・マロに避難。一方孤児院で育ち、ヒトラー・ユーゲントに加わったヴェルナー少年。戦争の最中、二人の人生と運命はやがて交差していく。重なり合うことのない二人の奇跡の一瞬。そして彼らは“見えない光”を見出していく。ピュリッツァー賞受賞作の大河小説。ベストセラーになり、Netflixでドラマ化された、遥かなささやかな物語。

2024/02/13

バナナフィッシュ。

戦争の話ではあるのだけれど、歴史的背景や、その時の風景なんかがとても緻密で繊細で、お屋敷に飾られた油絵のように、じんわりと心に馴染む。光が見えない世界での音や匂い、人から発せられる気配なんかの、日常では気にしない微々たる移ろい。

2024/01/23

Erika

第二次世界大戦の時代。戦禍の中では、ラジオの存在が生きる希望でもあり、死を招く装置でもあった。ナチスのエリート学校で訓練される少年達の中で、唯一暴力に抗い自分の意思を貫いたフレデリックという少年が居た。彼は鳥を愛し、誰もが弱さを持つことを知る純粋な心の持ち主だった。そんな彼がスケープゴートにされ、いじめの末に起きた悲劇には言葉に出来ない悔しさが残った。何が正義なのか。各々の正義を理由に戦争と暴力が正当化されてしまう。負の連鎖は繰り返される。

2024/01/29

イータン

WW2の時代。盲目の少女マリーとドイツの若い兵士・ヴェルナーのラジオを通した物語。 「空気は生きたすべての生命、発せられたすべての文章の書庫にして記録であり、送信されたすべての言葉が、その内側でこだましつづけているのだとしたら。」 印象に残った場面は、戦争が激化していく中でドイツ国内でフランス語を使うことをためらうエレナ先生。戦争終結後ユッタ(ドイツ人)がフランスへ行くとき、拙いフランス語を使うことでドイツ人とばれるのを恐れる描写の対比。

2024/01/01

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