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ビールの最初の一口とその他のささやかな楽しみ

ビールの最初の一口とその他のささやかな楽しみ

ビールの最初の一口とその他のささやかな楽しみ

作家
フィリップ ドレルム
Philippe Delerm
高橋啓
出版社
早川書房
発売日
1998-07-01
ISBN
9784152081704
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ビールの最初の一口とその他のささやかな楽しみ / 感想・レビュー

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seacalf

副題にある「ささやかな楽しみ」というより日常の文学的考察。🇫🇷では1997年刊行当時、爆発的ベストセラーになったそう。お国が違うながらも共感でき、我が身の記憶や思い出を喚起させてくれる。お気に入りはポケットのなかのナイフ、エンドウの莢むきを手伝う、林檎の香り、歩道のクロワッサン、ダイナモの音、バナナ・スプリット、エスパドリーユを濡らす、朝食の新聞。挙げてみたら結構あった。ビールの最初の一口目は言うまでもなく至福の喜びだが、その後に続く味も喜びの度合いは変わらない。ぬるくなる前に飲み干してしまうもの。

2022/04/14

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

フランス人作家フィリップ・ドレルムのエッセイ集。軽妙洒脱。フランス版石田千だと思ったのは主語の少ない流れるような文体から。お祖父さんのナイフ、朝のクロワッサン、気軽に手伝うエンドウ豆のさや剥き、夜のドライブなど、フランスの日常風景を切り取ったエッセイを読んでいると、昔、見たフランス映画の風景が頭に浮かぶ。

2016/03/30

ブラフ

【図書館】タイトル作を含む掌編小説集。1998年刊行の本書の掌編小説は、もっと以前の時代の「古き良き」とか「懐かしき」とかがつく感じの空気を纏った、「ああ、なんかわかる」的なモチーフが多く、例えば、タイトル作の「ビールの最初の一口」をシニカルに描いてみたり、「エンドウの莢むきを手伝う」風景・心情を憧憬をもって描き出したりと、誰かの「あの頃」に刺さる内容が多いのではないかと思う。過ぎ去ってしまった、でも確かにあったあの頃を思い出すような作品。

2022/04/25

紫羊

読友さんの感想で初めて知った。ささやかな日常が地味豊かに描かれている。何てことのないありふれた毎日に小さく祝杯をあげたくなった。

2018/12/01

きりぱい

暑さと喉の渇きを、他で間に合わせたりせずこらえて、ぷは~っ!と、ビールの最初の一口に幸せを感じる人は多いだろうけれど、そんなささいな楽しみの小品が34編。いきなり「ポケットのなかのナイフ」はピンとこなかったけれど、次の「日曜の朝のケーキの箱」で顔がみょーん。習慣の違いで、賛同するとなるとなかなか限られるのだけど、軽快でくつろぎな読み心地にフランスのセンスと暮らしが見えてくる。

2011/07/08

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