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オクトローグ 酉島伝法作品集成

オクトローグ 酉島伝法作品集成

オクトローグ 酉島伝法作品集成

作家
酉島伝法
出版社
早川書房
発売日
2020-07-02
ISBN
9784152099525
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オクトローグ 酉島伝法作品集成 / 感想・レビュー

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みっちゃん

「年間日本SF傑作選」の常連だった酉島伝法作品。その短編を纏めて読みたい、と思っていた。このあまりにも独創的な物語世界をどこまで理解できているかは甚だ心許ないけれど、そのおぞましく、グロテスクな異形のものたちの描写に、全く逆に美しさも感じてしまう。独特の造語が駆使された詩のような文章は、遥か未来、または遥か遥か遠くの宇宙で紡がれる神話の成り立ちを目撃しているような心地にさせられる。

2020/10/07

buchipanda3

SF短編集8篇。独特な味のある異世界観をじっくりと堪能。読み始めて、これはどんな話なのかとすぐには掴めず、さらに特殊造語の頻出に振り回されるが、徐々に頭の中に構築されていく別空間に気が付けばどっぷりと浸っていた。それも感覚的というか、本から離れても語感的な残像感が離れない。造語も含めて文字が意味以上に視覚的に刺さる。物語からは宇宙や自然生態系が持つ超越性に向けた偏愛が感じられ、またそれらが醸し出す異様さを細緻に拘って描写していると思った。作中のブリューゲルという言葉に思わず反応。洒落っ気もある作風が好み。

2021/02/10

藤月はな(灯れ松明の火)

「金星の蟲」は鬱屈した日常が非日常にどんどん、切り替わっていく様は不気味だ。しかし、人間としての形がなくなろうともだ「何も為せない人」というくびきを脱し、新たな関係性を見出した彼の語りは晴れやかだ。「痕の祀り」は終盤になるまでウルトラマンコラボとは分からなかった。その為、死後は化学汚染する万状顕現体はパシリムのKAIJUを連想してしまって…。あの悟りが真実なら、親子の情や思い出すら無にする決定的な別離が来る。その予感が遣る瀬無い。「彗星狩り」は宮沢賢治の双子星の詩を思い出しました。

2020/09/13

とくけんちょ

楽しませてはもらいました。造語の連発に対して、どのような印象を持つかが、酉島作品を読めるか読めないかを決めるポイントになる。全てをじっくり理解しつつ読み進めたい人には厳しいかも。作品とシンクロする?そうなりゃこっちのもの。なんか造語が気にならない。しかし、油断すると下手すりゃ、たった1ページでも、完全にシンクロから切り離されて、完全に置いてけぼりにされます。それを幾度となく繰り返し、読了。

2020/08/09

ヘラジカ

脳内の描画性能をフルに活用しないと楽しめない作品集。苦心して読み進むにつれ、作者の世界観がインストールされていく感覚は新鮮という他ない。しかし、これほど読み手を選ぶSF作家もあまりいないのではないか。各作品ごとベクシンスキーを髣髴とさせるイラストが最初に目に入りビジュアルに圧倒されるが、小説の内容自体のインパクトはそれを凌駕する。単純に言ってしまえば二次創作なのだが「堕天の塔」のスケールと躍動感は特に凄い。これは本家、弐瓶勉氏の作画で読みたいところ。『BLAME!』また読み返さねば。

2020/07/03

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