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三人の女たちの抗えない欲望

三人の女たちの抗えない欲望

三人の女たちの抗えない欲望

作家
リサ・タッデオ
池田真紀子
出版社
早川書房
発売日
2021-03-17
ISBN
9784152100085
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三人の女たちの抗えない欲望 / 感想・レビュー

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やいっち

著者は、米ニュージャージー州出身の作家・ジャーナリスト。本作については、「八年越しの取材で女性のリアルを描き出し、各紙誌の絶賛を浴びたノンフィクション…ルポルタージュ」とも。3人の女性たちのリアルが交互に螺旋を描くように断片的に描かれていく。それぞれに何処にでも居そうな、しかし現実には同じ人生などありえない生活が描かれ、ドンドン展開していくので、前の話との繋がりが見えず戸惑うことも(これは自分が最初は日に数十頁ずつ読んでいたせいもある)。

2021/09/27

ぐうぐう

三人の女性が登場する。高校時代、既婚の男性教師から求愛を受け、関係を続けるも一方的に別れを告げられ、のちに教師を性的虐待で訴えるマギー。高校生の頃、集団レイプを体験し、安心できる男性と結婚するもののセックスレスとなり、元彼とのダブル不倫に陥るリナ。裕福で美人だが、夫との支配と従属の関係を自覚し、夫の望みにより第三者を交えたセックスを継続するマギー。著者は8年の歳月を費やし、徹底的に取材、三人の女性に視点を固定させ、物語を綴っている。ノンフィクションでありながら、小説を意識してしまうのは、(つづく)

2022/02/02

KAZU@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》

ノンフィクションを読むのはいつ以来だろう… 新聞記事を読んでるような、他人様の日記を読んでるような… 結末に不満があっても事実なのだから仕方がない。いつも読んでるロマ本ではないのだから… とはいえ、読んで良かったと思える作品だった。

2021/05/04

菫子

まるで小説のような綿密な描写と取材に基づく三人の女性たちの性生活/人生が綴られたノン・フィクション作品。一見無駄にみえる冗長な文章も、女性にも性欲があるという当たり前のことを炙り出すためには必要で、とても読み応えがあり、訳文も読みやすかった。時代の変化により性の解放が進んでいるとはいえ、まだまだ女性の性が押し込められている現実に直面します。押し込めれば歪む。「フィフティ・シェイズ」を読んで自己肯定できたという箇所をもっと掘り下げてアピールしてほしかった!事実を事実として描写する意味のある良作!

2021/03/20

くさてる

三人の女性が登場するノンフィクション。女性の人生に付随する恋愛、欲望、それがもたらす影響がテーマなだけに性描写もかなりのものだけど、それ以上に彼女たちの純粋な男性への恋情の描写の方が胸に迫って辛かった。ロマンス小説よりも、せつない。どの女性の物語も非凡なものではないけれど、と言いかけて、男性教師との恋愛(という名の搾取)、不倫(の背景にある過去に受けた性暴力)、奔放な性生活(に潜む家族関係の問題)などが、深刻でないはずがないと気づいた。分からない人には分からないかも……。でも、おすすめです。

2021/05/01

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