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機械仕掛けの太陽

機械仕掛けの太陽

機械仕掛けの太陽

作家
知念実希人
出版社
文藝春秋
発売日
2022-10-24
ISBN
9784163916088
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「機械仕掛けの太陽」のおすすめレビュー

立場の違う医師2人と看護師が最前線でウイルスと闘ったとき――知念実希人が描く、コロナ禍の医療現場のリアル!

『機械仕掛けの太陽』(知念実希人/文藝春秋)

 2020年初頭、中国・武漢で発生したウイルスの存在がニュースで報道されるようになったときには、誰もこんなマスク生活が長く続くとは予想もしていなかっただろう。一時期に比べればだいぶ日常生活が戻ってきたとはいえ、まだ新型コロナと人類の闘いは完全には安心できない状態だ。これまで何度も医療逼迫の危機が叫ばれ続けてきたが、一体何が現場では起きていたのだろうか。

 人気作家で医師の知念実希人氏の最新刊『機械仕掛けの太陽』(文藝春秋)は、武漢のニュースから2 年半、コロナとの闘いの最前線となった医療現場のリアルを描いた感動の人間ドラマだ。「機械仕掛けの太陽」とはズバリ新型コロナウイルスそのものを指す。現役の医師として新型コロナを目の当たりにしてきた知念氏だからこそ描ける、鬼気迫る現場の壮絶さと緊迫感に圧倒され、思わず息をのむ。

 呼吸器内科を専門とする大学病院勤務医・椎名梓は、シングルマザーとして幼児を育てながら高齢の母と同居していた。2020年、お正月明けの夕方の団欒タイムに流れてきた「中国武漢で原因不明の肺炎相次ぐ…

2022/10/25

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機械仕掛けの太陽 / 感想・レビュー

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starbro

知念 実希人は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、ノンミステリ、リアル新型コロナウィルス医療小説の感涙作でした。著者が現役医師だからこそ描けた作品だと思います。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916088

2022/11/16

青乃108号

2020年1月6日から2022年6月6日までの2年半に渡り、3人の医療従事者をメインに据えて新型コロナとの闘いの日々を描いた物語。物語はフィクションとは言え、背景のコロナを巡る経過描写はついこの間まで日本国民全てが経験してきた事だけに非常にリアルであり、描かれる医療従事者の異常に苛酷な状況は安全圏で読んでいる側にもひしひしと伝わって来て大変に辛かった。あの頃は、もう二度と以前のような日常は還ってこないだろうと誰もが思っていただろう。それが遠い過去の話の様に、戻ってきた日常。闘ってくれた全ての人々に感謝を。

2024/04/12

うっちー

夏川氏もそうでしたが、医療関係者である作家としては、書かざるを得ない心境だったと思います

2022/11/20

まちゃ

コロナ禍の時代を記録したコロナ文学の傑作。コロナウイルスとの戦いの最前線で尽力された医療従事者の方々への感謝の念しかありません。ありごとうございました。未知のウイルスとの戦いに身を投じた3人の物語。幼い我が子と離れて、大学病院のコロナ病棟で治療にあたった医師・椎名梓。独身であるがゆえに、コロナ病棟での勤務を命じられた20代の看護師・硲瑠璃子。町医者として地域に密着した医療を提供し続けた70代の開業医・長峰邦昭。

2022/12/01

OSOGON15

いつもの 医療ミステリーではなく医療ドキュメンタリー的な内容でした。看護師、大学病院の勤務医、個人病院の医師、それぞれの立場の人たちが未知のウィルスと戦った軌跡。未知のウィルスに立ち向かい、病院という戦場で戦った。医療関係者の人たちはウィルスに倒れている人々を全力で救おうとしていた。医療関係者の皆さんの努力には、本当に感謝しかないです。この戦いがまだ終わったわけではないことを改めて自分の肝に銘じたいと思う。

2023/03/05

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