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ジャングル・ブック (文春文庫 キ 17-1)

ジャングル・ブック (文春文庫 キ 17-1)

ジャングル・ブック (文春文庫 キ 17-1)

作家
ラドヤード・キプリング
井上里
金原瑞人
出版社
文藝春秋
発売日
2016-06-10
ISBN
9784167905606
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ジャングル・ブック (文春文庫 キ 17-1) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。オオカミに育てられた人間の少年・モーグリがジャングルの動物たちと関わり、掟を学びながら成長していく物語。勿論、ジャングルで育ったからといって全ての動物たちとうまくいくわけではなく、人間を敵視する動物たちとの対決もありました。動物社会も人間社会の縮図と思わされます。生きることは厳しいけれど、ジャングルで様々な冒険をしながら生き抜くモーグリはたくましいですね。絆や別れなどもありつつ大きくなる姿には感動すら覚えます。児童文学ではありますが、その枠を超えて教えられることも多くありました。

2016/09/10

のっち♬

三十篇の中短編からなるジャングルブックのうち、モーグリの活躍する部分だけを集め、番外編も加えて編集されている。狼に救われ育てられた人間の子供モーグリが熊やヒョウと仲良くなり、様々な冒険を経て成長していく。熱帯の大自然が時に優しく、時に過酷に生き生きとのびやかな視点で描かれており、話も詩や伝承も交えて自由自在な広がりを見せる。人間社会の縮図のような動物達のキャラクター造形も秀逸で、独創性豊かに構築された世界観は、色褪せない活力と魅力を放っている。「自分の耳を信じていれば、人間はどの種族よりも愚かだとわかる」

2018/12/21

コジ

★★★★☆ オオカミに育てられ、熊と黒豹からジャングルの掟を教わった少年モーグリの物語。賢く勇敢な少年はいつしか「ジャングルの主」と呼ばれるほど立派に成長する。成長過程で宿敵の虎との対決、赤犬の群れの襲撃などの危機をオオカミを始めとするジャングに住む動物たちと共に解決する様子は痛快。また、各章の始めと終わりにあるジャングルの掟を歌った詩は無理に韻を踏むようなことなく素直に翻訳されていて読み易い。この物語は単純な冒険活劇ではい、「ジャングルの掟」を通じてスピリチュアルなメッセージを伝えようとしているのだ。

2016/12/09

催涙雨

大自然に対する壮麗な印象の通りジャングルの民は優しくも厳しい。野性味溢れる動物たちの掟、教訓は実直で煩雑さがなく猛々しい。それらが奔出する動物たちの歌はジャングルの矜持がパワフルに現れててどれもカッコよかった。少年がのびのびと自然を謳歌するところはもとより、人間であるがゆえに動物社会と人間社会の狭間で揺れ、葛藤するところも見逃せない。どこに生きようと人間としての感情は捨て切れないものなのだと思う。また、動物間に限っても意外と感情からくる血なまぐさい話が多い。自然と共に生きることの厳しさも伺える。

2018/04/12

小夜風

【所蔵】ジャングル・ブック初読み。ディズニー映画の予告をチラッと見て、クマもゾウもトラもオオカミもいるジャングルって何処にあるんだろうって気になっていました。インドのジャングルなのですね。ジャングルでオオカミに育てられた人間の少年モーグリ。この本を子どもの頃に読んだ子は、ジャングルの掟をそのまま大人の人間社会の掟として、強く逞しく生きていけるんじゃないかと思うくらい、今の人間社会にも当てはまるなぁと思いました。元は短編集とのことで、どのお話もとても濃厚で印象深く、楽しく読みました。映画も観てみたいです。

2016/10/04

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