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初しぐれ (文春文庫 き 16-11)

初しぐれ (文春文庫 き 16-11)

初しぐれ (文春文庫 き 16-11)

作家
北原亞以子
出版社
文藝春秋
発売日
2016-06-10
ISBN
9784167906344
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初しぐれ (文春文庫 き 16-11) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

タイトル作のこういう女が好きだ。こういう女になりたいが、こういう女は理解してもらい難い・・北原亜以子、巧いなぁ。もっと、もっと新作を読みたかったよ。『入院中も江戸の街を歩いていた』にはちょっと泣けた。頑張ったんですね・・本当に頑張って下さったのですね。「ありがとうございました。」何度も読み返したい作品ばかりです。惜しい人が先に逝くなぁ・・

2016/10/12

初美マリン

いくつかの散らばっていた作品集、タイプは、違うが、それぞれふと、ひっかかるものが全体に存在する

2019/06/12

じいじ

思っていたとおり、どれも女の情緒が漂う味のある短篇集でした。手元において、少しずつ読み返したい一冊です。【表題作】は、大店に嫁いで、37歳にして夫に先立たれた女房・おこうのお話。夫の四十九日も無事終えて、悲しみや心細さも薄らいて、ほっとするする彼女に仄かな色香が感じられます。七代も続いた店の暖簾は…? 親のすすめる再婚ばなしは…、俄かに甦って来る、彼女がむかし心に決めた男のことが…。狭間で揺れ動く女の心の裡を、著者は書き上げています。

2022/11/15

KEI

表題作を含む6編の短編。淡々とした市井の人々を描く秀作。表題作は7代も続いた暖簾を守る為に泣く泣く許嫁を諦めさせられ、亡姉の婿の後添いとされたおこうが夫を亡くした時の心の揺れが描かれている。姉の代わりに育て上げた清太郎が最後におこうを慰める場面にしみじみする。「捨て足軽」幕末の鍋島藩の捨て扶持では下級武士が暮らしてゆけぬのに、長崎に来襲した異国船を撃沈する為に胴に火薬を詰めた筒を巻きいわば特攻として愛する者を残していかねばならない想い、無事に戻れた喜びを描いてあり印象的だった。

2022/11/26

ドナルド@灯れ松明の火

北原さん、オール読物掲載後未刊行作品を集めたもの。市井職人ものの他に長崎の町年寄や佐賀藩の長崎警護が描かれ目新しかった。巻末にオール読物に掲載されたインタビューで入院中の状況「入院中も江戸の街を歩いていた」が転載されている。

2016/09/06

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