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ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ (文春文庫 さ 51-3)

ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ (文春文庫 さ 51-3)

ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ (文春文庫 さ 51-3)

作家
佐藤賢一
出版社
文藝春秋
発売日
2017-12-05
ISBN
9784167909758
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ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ (文春文庫 さ 51-3) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。フランス人の立場から戊辰戦争が描かれていました。鳥羽伏見の戦いの後、帰国命令が出たにも関わらず、己の意志で戦争に身を投じていくブリュネの姿に感動させられました。ラスト・サムライのモデルがいたことを初めて知りました。

2021/03/31

だまし売りNo

薩長の背後には英国がいたと描く。英国は戊辰戦争にも将校を派遣して官軍を指導していた。英国は依存性薬物の阿片を清国に売りつけ、侵略した。これは英国の汚点である。当時の欧米人からも恥ずかしいことと受け止められた。 第二次阿片戦争(アロー戦争)で英国と共闘したフランスも悪名を受けた。「あの大国を阿片づけにしようとするイギリスの片棒を担いで、ぼろ儲けの分け前に与かっている」(131頁)。佐藤賢一は『ペリー』でも新興国アメリカが阿片貿易で儲けるイギリスの反倫理性を指摘することで精神的な優位性を保ったと描いている。

2022/03/05

jin

最近上映中の幕末映画にもでていたジュール・ブリュネが主人公 エスプリを重んじるブリュネは読んでいて好感が持てる設定で、またフランス人の視点から幕末の政治情勢と日本人の気質を解釈して描いているので、他の幕末を題材にした小説とは異なる読み応えがあると思います。

2021/10/18

汲平

箱館戦争に身を投じたお雇いフランス人の軍事教官ブリュネ。奇跡的にどの国の植民地にもならずに幕末の動乱を乗り切った日本。その背景で交錯する諸外国の思惑。政治的な駆け引きと鮮やかな対比をなすブリュネの一本気が光りますが、歴史の流れの全体像からその行為の評価は難しい。物語としては心躍る大活劇で十分に楽しめました。

2017/12/31

西村章

徹頭徹尾、侠気の物語である。江戸幕府軍事顧問団から鳥羽伏見の戦いを経て五稜郭へと身を投じるジュール・ブリュネも、彼と行動を共にする榎本釜次郎や大鳥圭介や土方歳三も、登場人物たちの義侠心と心意気がページをめくるたびに滾々とあふれ出してくる、熱いアツい入魂の物語でありました。近世日本最大の内戦である幕末から箱館戦争までの時代を描いた近年の小説作品では、船戸さんの『新・雨月』と本作が双璧、といってもよいのでないかな。佐々木譲さんの『武揚伝・決定版』も近いうちに読もう。

2017/12/31

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