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名画の謎 陰謀の歴史篇 (文春文庫)

名画の謎 陰謀の歴史篇 (文春文庫)

名画の謎 陰謀の歴史篇 (文春文庫)

作家
中野京子
出版社
文藝春秋
発売日
2018-03-09
ISBN
9784167910402
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名画の謎 陰謀の歴史篇 (文春文庫) / 感想・レビュー

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ハイランド

お馴染み中野節による名画解説。この本には死の匂いが漂う絵が多く掲載されている。表紙の幼い兄弟は、実の叔父の陰謀により暗い塔に幽閉され、やがて来る暗殺者の影におびえ、美しい顔に絶望の影を帯びている。だが果たして叔父リチャード三世は、幽閉した真犯人だったのか。筆者は疑問を投げかける。「絵を見れば歴史はもっともっと面白くなる」西洋史は筆者の専門ジャンルなのだった。絵画が歴史への興味を誘うのか、歴史が絵画鑑賞の眼をより深く見せるのか。中高時代に中野氏の著書を読んでいれば、もう少し世界史に興味を持てたのだろうか。

2019/09/08

るぴん

やはり中野京子さんの絵画解説はとても面白くて、興味をそそられる。スーラの作品は点描にばかり圧倒されて、傘や連れている猿の意味を知らなかった。オランダ人は「眼の人」で、ドイツ人は「耳の人」というのも納得。1番興味深く読んだのは、表紙にもなっているドラローシュの「ロンドン塔の王子たち」。兄王子の虚ろな眼差し、弟王子の怯えた瞳、吠える犬、ドアの向こうにいる侵入者。1枚の絵に込められた物語性が凄い。これを読んで『時の娘』がまた読みたくなったので、再読しよう。

2018/03/14

青蓮

フェルメール、ラファエロ、ゴヤ、ブリューゲル…。時代を代表する画家たちが残した名画の数々。その絵画をもとに、画家達の意図やその時代の歴史を紐解いていく、絵画エッセイシリーズ第3弾。中野節が冴え渡っています。美術史と世界史へのハードルを低く感じられ、読んでて楽しいですね。大好きなシリーズの一つです。まだ観たことのない名画を観に行きたくなります。

2018/05/04

たまきら

この人のシリーズでいいなあ、と思うのは、意外と現在は評価が薄いけれど、当時は大変評価された「名画」が取り上げられているところでしょうか。その時代に精通しているから、そして様々なシンボリズムに気づくことができるから、にやりとできる世界がある。そしてぞっとすることがある。細やかで、わかりやすい説明も素敵。高校生の頃ぼんやりと前を通り過ぎていたなあ、この絵…なんて思い出しつつ。

2019/12/26

活字スキー

ギリシャ神話篇、旧約・新約聖書篇に続くシリーズ第三弾。陰謀云々というよりはとにかく「人間とはなんて興味深い生きものでしょう」に尽きる本作もとても面白かった。光があれば影もある。生まれた者はやがて老い病んで死ぬ。その儚い人生の中で泣き笑い恐れ怒り愛し憎しみ、そのひとつひとつが重なり絡まり歴史を紡いでゆく。紹介される名画はどれも強烈なインパクトや巧妙に織り込まれたメッセージで見る者の心を震わせる。様々なメディアが乱立し、日々膨大な情報の洪水に翻弄される現代では、こうした名画はもう生まれ得ないのだろうな。

2018/05/28

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