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運命の絵 もう逃れられない (文春文庫 な 58-10)

運命の絵 もう逃れられない (文春文庫 な 58-10)

運命の絵 もう逃れられない (文春文庫 な 58-10)

作家
中野京子
出版社
文藝春秋
発売日
2022-02-08
ISBN
9784167918378
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運命の絵 もう逃れられない (文春文庫 な 58-10) / 感想・レビュー

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アキ

表紙「フォリー・ベルジェールのバー」は、マネの最晩年の大作。ロンドン・コートールド・ギャラリー展で何度も足を運んで観た。フォリーFoliesは熱狂した、ベルジェールBergereはやわらかい安楽椅子の意味。ウィリアム・ターナー「戦艦テメレール号」イギリス人が選ぶナンバーワン絵画。テムズ川に浮かぶ夕景の老船が、かつてトラファルガー海戦に参加し、ネルソン提督と並び、ナポレオンから母国を守った輝かしい過去から役割を終え、解体のため蒸気船に曳航されていく。ヨーロッパの絵画は、その背景を知ると運命を感じさせる。

2022/10/22

坂城 弥生

絵の時代背景とかわかりやすかった。

2022/08/01

Shun

中野京子さんが西洋絵画について解説、そしてその独自の切り口で絵画を読むという行為の愉しさを知れば好奇心が抑えられなくなること請け合いのシリーズです。西洋画には元々、聖書の教えを文字の読めない人々にも伝えるという側面もあったと言うので、1枚の絵に込められた様々な意味は何の予備知識もなければ読み解けるわけがありません。そこで本書のような本が役に立つわけで、絵画を敬遠している方には一度読んでみてと強くお薦めしたい。神話の神々にも忖度しない著者の鋭いコメントを副音声にして、名画鑑賞はいかがでしょうか。

2022/04/21

じーにあす

中野京子さんの絵画シリーズ。今回のテーマは「運命」。この表紙のマネの絵はコートールド展で実際に見たことがあり、ちょっと嬉しい。今回も豊富な知識と共に絵や画家の詳細や歴史的背景などが語られる。読んだことないけどギリシャ神話って荒唐無稽というか神の世界は何でもありなのねと思った。死んだ恋人に連れ去られる若い女性の物語を元に描かれたオーラス・ヴェルネ『レノーレのバラード』、馬の競り市場を写実的に描いたローザ・ボヌール『馬市』、神の凄惨な処罰を描くティツィアーノ・ヴェチェリオ『マルシュアスの皮剥ぎ』がお気に入り。

2022/07/26

rosetta

相変わらずの面白さ。やっぱり絵画って読むものなんだな。作家によってその絵が描かれた背景や、描かれた事物の持つ意味や象徴性、歴史などを知らないと十分に楽しめない。特に西洋の絵画はギリシア、ローマ神話やキリスト教を知らないと鑑賞するにも損しちゃう。細かいディテールなんかは指摘されないと自分では見逃してしまう。ただ文庫サイズは図版を見るには向いてないなぁ、特に見開きの綴じの部分とか。この人の本は好きだけどまだまだ読んでいない本が残っているのでこれからもしばらく楽しめて嬉しい

2023/12/09

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