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カインは言わなかった (文春文庫 あ 90-1)

カインは言わなかった (文春文庫 あ 90-1)

カインは言わなかった (文春文庫 あ 90-1)

作家
芦沢央
出版社
文藝春秋
発売日
2022-08-03
ISBN
9784167919160
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カインは言わなかった (文春文庫 あ 90-1) / 感想・レビュー

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アッシュ姉

人気ダンスカンパニーの新作公演直前に巻き起こる失踪事件。厳しい指導で評判のカリスマ監督、主役に大抜擢された兄、舞台装飾を手掛ける弟。芸術の神に魅入られた人間と、触れ回される周囲の者たちをめぐる長編ミステリー。芸術とは無縁、ストイックとは真逆の生活を送っている私には理解しがたいことも多く、なぜここまでするのかという思いが終始つきまとった。あの夫婦は救われたのだろうか、彼女たちはどうなったのだろうか、その後が気になる終わり方だった。

2024/02/08

坂城 弥生

姿を消したダンサーと劇団を取りまく様々な人達の思惑…。

2022/09/13

よっち

カリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪してしまい、沈黙が守ってきたものの正体に切り込む罪と罰の慟哭ミステリ。公演直前に姿を消した主演、美しき画家の弟、代役として主役カインに選ばれたルームメイト。全てを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男に何が起きたのか。複雑な思いを抱える人物たちの描写を積み重ねていきながら、特別な存在になりたい、認められたいのに満たされない芸術の不条理さが浮き彫りになりましたけど、こういう事件の動機は意外と平凡なんですよね…。

2022/09/15

カブ

ダンスカンパニーの新作公演直前に主役の藤谷誠が行方不明に。自分の意思なのか、事故や事件なのか。バレエや舞踊の知識がほとんどないため、わかりにくい場面もあったが妙な緊張感と嫉妬や野心などの感情が押し迫ってきて読む手が止まらなかった。

2022/11/20

Shun

ミステリーと芸術の組み合わせ。世界の舞台芸術監督が率いる劇団の公演が迫る中、主役が突然姿を消した。彼の最後の着信を受けた恋人は、劇団内で何が起きたのか調べ始めます。すると監督の芸術指導の凄絶さや狂気的な指導内容が見えてきた。それに演目のテーマはタイトルにもなっている「カイン」、言わずと知れた聖書に出てくる”人類最初の殺人者”として描かれた男である。厳しい指導の末、追い込まれたダンサーには何が見えていたのか。描き込まれた心理描写は迫真に迫り、ダンス描写も臨場感のある表現で作家の魂が込められたような作品。

2022/09/15

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