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巴水の日本憧憬

巴水の日本憧憬

巴水の日本憧憬

作家
林望
川瀬 巴水
出版社
河出書房新社
発売日
2017-03-28
ISBN
9784309278247
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巴水の日本憧憬 / 感想・レビュー

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keroppi

テレ東「美の巨人たち」で取り上げていた川瀬巴水。その版画の美しさに目を奪われた。大正から昭和にかけて描かれた日本の風景。光と影、波のきらめき、風のそよぎ、雨の音。懐かしさ。本物も見てみたい。

2018/12/08

Tadashi_N

住んだことがなくても懐かしい風景。浮世絵と同じで技法で表現している。

2017/12/05

ホークス

2017年刊。川瀬巴水の作品集。これは眼福。『中央市場』では、できたばかりの築地市場がグレーのトーンで描かれ、賑やかな動きと静謐さが同居する。『小金井の夜桜』は、宵闇に紛れた群衆と、チラリと覗く鮮やかな茶店の対比が面白い。『信州木崎湖』は湖面を見下ろす山々が神のように荘厳。一番気になるのは『大森海岸』。夜景の中、ポツンと傘をさした女性が謎めく。林望氏の文が鑑賞の助けになる。巴水画の人物は多くが「向こう」を見ており、我々は巴水と視線を共有し、一緒に旅をするのだと言う。港の夜景に佇む犬も向こうを見ていた。

2023/11/06

booklight

いいですねぇ、巴水。大正から戦後にかけて活躍した版画家。明暗の使い方やイラスト的な絵が今っぽく見えるのは私の浅学のせいだろうか。『品川』はボカロとともに動き出しそうだし、『上州法師温泉』は谷口ジローの漫画の1コマのよう。『矢口』の明るさには新しいのか古いのか混乱してしまう。風景に人や動物が入るせいで、情緒の方向に傾きがちだが、『信州木崎湖』のように少し突き放したような絵や『遠州新居町』のようにのどかな様子が好み。『笠岡の月』や『荒川の月』などの夜空もいい感じ。なかなか楽しかった。

2020/11/28

3月うさぎᕱ⑅ᕱ゛

大正から昭和初期の日本を描いた木版画家。川瀬巴水の生きた時代にも既に失われていく日本の情景があったんだなぁと感慨深い思いで頁を捲りました。それでも今は残っていない風景が多く、震災や戦争で失われた作品もある中、こうして昔の日本の情景を木版画を通して知ることのできる奇跡に感動します。東京も昔はあんな風景があったんだなぁ。林望さんの解説文も好きでした。

2019/02/18

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