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須賀敦子全集 第5巻 (河出文庫 す 4-6)

須賀敦子全集 第5巻 (河出文庫 す 4-6)

須賀敦子全集 第5巻 (河出文庫 す 4-6)

作家
須賀敦子
出版社
河出書房新社
発売日
2008-01-05
ISBN
9784309420554
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須賀敦子全集 第5巻 (河出文庫 す 4-6) / 感想・レビュー

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はっせー

全集読み。いやー今回はちょっと他に読んだものとは毛色が違った!なぜならこの本は須賀敦子さんが翻訳したイタリアの詩人の詩がまとめられたものになっているからだ!読んでみて案外イタリアの詩も面白いかもと思った。イタリアにとって詩はとても大切なものになっている。しかし日本では詩はあまり重要視されない節がある。それって何かに似ているかなと考えてみた。その時思ったのはハーブだなと。イタリア料理にはハーブが重要だが日本では重視されない。なんとなく共通点もありそう。つづきもよみたくなってきた!

2023/07/22

はたっぴ

須賀さん訳のウンベルト・サバとイタリア詩人達の作品を堪能。日本では文学の中心は小説だが、ヨーロッパでは詩が文芸を支える柱の一本となっているようだ。端的な言葉で心情を吐露し、季節の移ろいを愛でつつ世を儚む詩人達。著者の手で滑らかな日本語に訳された一語一語が胸に響く。そして予想外の収穫はミケランジェロが残した詩と手紙。システィーナ礼拝堂の天井画の制作で首や背中が痛いと嘆いたり、雇い主に支払いを請求したりと人間味溢れる文書に釘付けになる。偉業の裏でこんな苦労があったとは…。須賀さんの見事な翻訳に魅了された。

2016/04/06

aika

貧しく寂しいその身から放たれた孤独なたましいが移ろう、故郷・トリエステの坂道。その片隅で、慰めの滲んだ希望を手に、丸まった背中で佇むサバの姿が目に浮かびました。 愛する人へのあまりにも真っ直ぐな 思い、ユダヤとして表された山羊の悲しい姿、戦争の痛ましい記憶… 須賀さんの書く文章の底に流れる、不運を背負った人々への静かで優しい眼差しは、サバをはじめとしたイタリアの詩人たちの目でもあったのだなと気づきました。夫・ペッピーノが愛し、そっと聴かせてくれた詩を、その手で日本語へと訳した須賀さんに思いを馳せながら。

2020/05/26

mizuki

この本を手にしたのは、読メお気に入りさんにウンベルトサバをお勧めしていただいたのがきっかけ♡ もともと好きな須賀敦子さんが翻訳していることを知り、本が届くのをとても楽しみにしていました。その期待を裏切らないサバの詩✲゚ 他にもイタリアの詩人が掲載されているのですが、どうしてもサバと比較してしまいました。比較することで、よりサバへの魅力が増すばかり♡ 須賀さん自身もサバへの特別な思いがあるせいなのでしょうか⁉︎ サバを勧めてくださったお気に入りさんに感謝の気持ちでいっぱいです♡

2015/12/18

踊る猫

イタリアの詩に関しては――いや文学全般に関してもだが――確固たる知識を有していない。そんな私のような読者も、この須賀敦子の散文でイタリア詩の片鱗に触れられる。なんと贅沢なことだろう。個人的にはウンガレッティについて触れられるくだりが目を引いた。彼の詩は死と隣り合わせで出来上がっている……岩波文庫で一応詩集を持っているのだが、彼のバックボーンを知らなかったので勉強させてもらったと思った次第。詩が手元にあるというのは、それだけで心が豊かになる。本棚の片隅にそっと置いておきたい一冊。この本を片手に詩を語らいたい

2019/06/03

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