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楽屋の蟹: 中村雅楽と日常の謎 (河出文庫)

楽屋の蟹: 中村雅楽と日常の謎 (河出文庫)

楽屋の蟹: 中村雅楽と日常の謎 (河出文庫)

作家
戸板康二
新保博久
出版社
河出書房新社
発売日
2024-01-09
ISBN
9784309420776
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楽屋の蟹: 中村雅楽と日常の謎 (河出文庫) / 感想・レビュー

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geshi

日常の謎にシフトし、謎の中にある人間味とりわけ中村雅楽という人物へのフォーカスを明確にした編集がされている。『團十郎切腹事件』『時の娘』をオマージュしトリックは分かりやすくはあるがそこで終わらせないのがニクい。『グリーン車の子供』雅楽が子供の面倒を嬉々としてみているのが目に浮かぶよう。『楽屋の蟹』雅楽にも合わない人がいたのかという可笑しみと蟹嫌いの可笑しみ。『元天才少女』の元弟子へのはたらきかけが『芸養子』という布石を経て『むかしの弟子』で回収される有終の美。花道を去る老優への拍手を送りたくなる。

2024/01/14

だるま

歌舞伎界の名優・中村雅楽が名探偵さながらの推理で謎を解く11編の短編集。この本は「日常の謎」という括りになっていて、著者の初期の代表作である『團十郎切腹事件』と『グリーン車の子供』の両方が収められている。この2作が同時収録された本は初めてだとの事。両方再読だったが、やはり『グリーン車の子供』は名作だと認識した。シリーズの終焉を告げる『むかしの弟子』が巻末にあるのも素晴らしい。全体的には、歌舞伎界の事が詳しい説明も無く出てくるので若干の読み難さを感じる。それでも、僅かな手掛かりからの雅楽の推理は堪能出来た。

2024/03/10

つきみ

直木賞受賞作「團十郎切腹事件」は読みごたえがあった。八代目團十郎が自死する前のエピソードは史実ではないのはもちろんわかっているけれど情景が目に浮かんでくる。老齢を迎えた歌舞伎俳優が周囲から尊敬されている様子から豊かな人間性を感じるし、穏やかな人柄と鋭い考察力を兼ね備えた雅楽の虜になった。歌舞伎にも俄然興味が湧いてきた!

2024/02/07

ワタシ空想生命体

「グリーン車の子供」が良かった。どこが謎なのかわからない話が得心がいく解決になる心地よさ。

2024/02/05

eckhart88

B:こっちの方が好きだなあ

2024/01/18

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