ナイン・ストーリーズ (河出文庫 サ 8-1)
ナイン・ストーリーズ (河出文庫 サ 8-1) / 感想・レビュー
ワッピー
若い方からおススメを受けて、40年ぶりに再読。今回は柴田元幸さんの訳ということで、当時感じた「不条理感」が解消するかと思うも、そこはそのまま作品の心臓部でした。死の渇仰、不毛なる回顧や打算、子どもたちのヒーロー、母と子の駆け引き、年若い淑女との邂逅、妻の不倫恐怖、絵画指導や神童をテーマに、徹底的に常識とのズレを意識させる9つの作品ですが、初読当時よりは余計な知識と少しの経験を積んだことにより、異質感ではなく自分ももう少しでこの域に到達できるかも、という恐れを感じました。そう、まだ3歩ぐらい先かな・・・。
2024/01/17
Porco
新潮文庫の野崎孝訳と比較しつつ読破。こちらの方が新しいということもあり第一短編の【バナナフィッシュ日和】からどちらかというと軽妙な会話劇としての要素が強く、より現代に即した表現になってるゆえに読みやすくはあると感じた。しかし、読んでいてどこか不安に感じる雰囲気が弱まってる気がしなくもない。この読みやすさと読んでいる際の不安感が弱いという差異は他短編でも多く感じた。 (1/2)
2024/03/21
おだまん
柴田元幸さんの新訳で再読できる嬉しさ。
2024/03/23
Ise Tsuyoshi
野崎訳と比較しながら。バナナフィッシュでは婦人雑誌が女性誌となっていたり、口調がやや現代寄りに近づいていたりしていて、柴田訳のほうが全体的に読みやすくなっている。野崎訳は古い名画をモノクロのまま見るような感じで、柴田訳はカラー化されたものを見る感覚に近いかな。「おうはへは?」の訳語は流石です。
2024/01/26
mada
戦争前夜がいいね!
2024/03/09
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