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魚は痛みを感じるか?

魚は痛みを感じるか?

魚は痛みを感じるか?

作家
ヴィクトリア・ブレイスウェイト
高橋洋
出版社
紀伊國屋書店
発売日
2012-02-02
ISBN
9784314010931
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魚は痛みを感じるか? / 感想・レビュー

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ショア

魚を動物福祉の対象と見るべきかどうか、魚は痛みを感じるのかを科学的に探求。 そもそも痛みとは何か?痛みを感じるとはどういうことか?苦しみというネガティブな感情と情動的なプロセスとは科学的にどのような反応か。魚に福祉を考える場合はどのような対処が考えられるか。など 非常に冗長で結論の分かりにくい文章。 釣りをする身としては釣り上げてエラに血抜きの刃を入れるときはやはり殺めるという思いが強くある

2022/09/04

☆よいこ

結論からいうと「魚は痛みを感じている」。哲学的、倫理的、感情的な局面からの意見を正面から受け止めながら、この本の中では科学的な実験と推察をもって研究を行っている。第1章は[問題提起]第2章は[痛みとは何か?]と、実際の実験を始める前段階が長い。実験の手段、方法についても慎重に検討がなされている。▽脳の働きや神経伝達についての専門的な言葉が多く、思ったより難解だった。ウツボとハタの連帯は初めて聞いた。2000年デンマークの美術館で行われたマルコ・エバリスティのミキサーの中に金魚を泳がす展示は最低だと思う。

2018/06/12

くらびす

やはり意識を3つのカテゴリに大別し、魚類が単なる「痛み」ではなく「苦しみ」の情動をも感覚しているという結論を導出する4章が好きだ。というのも、この大枠を設定し、細部を徐々に詰めていくという科学が「手続き」を相手に因果を明瞭にしていく様が私をわくわくさせてくれるからだ。私たちが魚類を鳥類や哺乳類より低次に位置づけがちである(魚類行動学者である著者もその意識の例外ではないという)、という指摘も新鮮な発見だった。

2014/04/16

ヨクト

もし本書のタイトルの質問をされたらどう答えるだろうか。大半の人が曖昧な答えしかできないだろう。本書は今まで誰もが開けなかったパンドラの箱を開いた。未開拓な領域だが、仮説を立て一歩一歩実証していく。最近では鶏や豚だけでなく、魚の養殖も盛んである。そこでの魚の扱い、魚の福祉の面で貢献した良書。表情のない、低級と思われがちな魚類の見方が一変します。釣りというレジャーを否定するつもりはないけれど、釣り好きにこそ読んで欲しい。

2013/10/29

tom

お魚さんは、殺されるとき、痛みを感じるかどうか?この問題を解決するために実験しました。その結果、痛みを感じているという結論に至りましたという実験の記録と、お魚殺しの倫理について書いた本。実験の詳細を読んでも、どうしてこの結論に至るのか私には理解不能。倫理問題については、ますます不可解。魚を殺すとき、日本の生き締めはもっとも苦痛が少ない。そして味を落とさないと書いてある。しかし、コストがかかる。よって適切な方法を探らなければと付け加える。苦痛を極力減らして殺して、そして食ってしまうわけ。なにやら奇妙な論理。

2018/12/04

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