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ナラティヴの臨床社会学

ナラティヴの臨床社会学

ナラティヴの臨床社会学

作家
野口裕二
出版社
勁草書房
発売日
2005-01-01
ISBN
9784326653027
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ナラティヴの臨床社会学 / 感想・レビュー

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袖崎いたる

「臨床社会学」「ナラティヴ・アプローチ」「社会構成主義」の三視角から焦点を結ぶ試み。要するに、臨床すなわち現場で社会学に何ができるのか、古典的な手法では専門家か患者かのどっちかに寄ってしまう、それならポストモダン的手法、すなわち言語論的展開以降の方法つまりはナラティヴだ!…て感じ。自己の物語的構成に興味がある人はそこそこに楽しめるように思う。著者の臨床現場での総括の「何かをコントロールする主体=自己から何かを引き受ける主体=自己へ」ってのは宮台真司さんの「意味から強度へ」と同じじゃないかしら、とか思った。

2015/06/20

富士さん

再読。理論をどのように現実に落とし込めるかというのがテーマ。特に核になるのが、構築主義を実践する際に必ず言われる批判に対してどう反論するかの問答集として使える3章だったりすると思います。構築主義は個人の信念の絶対性を否定するものだと誤解されがちですが、実はそれを保証するもので、重要なのは自分の信念は他人の信念と同程度に絶対で、だから自分で変えられる、という点なのだと思います。現場に居場所のない社会学が、どうすれば実務者にマウントをとれるのかという、とても下世話だけど切実な問題意識が臨床っぽくて好きです。

2019/12/24

nranjen

だいぶ前に読んだ本。「ナラティヴって何?」まさにナラティヴ出発点にヒットして手に取った本。まさに期待通り、ナラティヴがどのように現代用いられているのか、俯瞰図を描いてくれた本。

2021/02/22

まつゆう

臨床という形にこだわる必要があるのか、学問の貢献性を過小に限定している感も受けたが、しかし話の展開はおもしろい。バーガーなど他の~~主義などとの関連についても言及していて、すんなり腑に落ちた感じ。

2016/12/01

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