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薩摩スチューデント、西へ

薩摩スチューデント、西へ

薩摩スチューデント、西へ

作家
林望
出版社
光文社
発売日
2007-04-20
ISBN
9784334925437
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薩摩スチューデント、西へ / 感想・レビュー

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Sato

薩英戦争で圧倒的な国力の差を見せつけられた薩摩藩は国禁を破り極秘裏に藩内の俊英15名を渡英留学させた。イギリスまで約2ヶ月の船旅の間、既に植民地になっていたアジア諸国に寄港するたびに、イギリスの経済力や技術力の高さ、植民地となった人民の惨めさを目の当たりにた彼らは、攘夷思想が無謀で意味のないことを悟り、なんとかイギリスの産業、軍備、教育などを薩摩に持ち帰ろうと勉学に励む。短い期間で英語をマスターし、熱心にイギリスの最先端技術を習得しようとする勤勉で聡明な姿、初めて見る文明への素直な驚きが読んでいて爽快。

2018/05/18

BluePlanet

★★★★☆ 2007年4月25日発行。維新前夜の1865年に、薩摩藩が極秘裏に英国へ送り込んだ俊英15名と秘密使節4名のロンドンへの留学行きを描く実話。鹿児島を出航してから、香港、シンガポール、ペナン、セイロンのゴウル、ボンベイ、スエズからアレキサンドリア、マルタ、イギリスのサウザンプトンへ。ボンベイでは蒸気機関車に度肝を抜かすとともに、行く先々で様々なことに驚き、国力の違いを見せつけられ、攘夷などとんでもないと。彼らの驚き一つ一つが手に取るように実感できたが、後半部分が史料の都合で割愛されたのが残念。

2014/04/29

Tak2045

2769冊目。薩摩を出発して2ヶ月間の14人の驚きと、努力は相当なものだ。一等客室は数千万円もかかる。島津家の英断、予算拠出は素晴らしい。10代四人を含む若き藩士の驚愕と学習は、現代の宇宙旅行にも匹敵する。そして、到着したロンドンには、既に長州からの留学生がいた。これは薩長同盟のまえの時期であったがお互いに助け合い、学んだ。残念なのは、薩摩スチューデントは、早期の帰国や転進を余儀なくされ、明治国家に多大な貢献をした長命の人材と、短命の人材の両方がいたことだ。国禁をおかしての欧米留学の判断は危機感からか。

2019/09/06

いくたやよい

明治維新150年で注目の幕末だが、このところ江戸文化を再評価、明治の富国強兵イデオロギーを批判的に見ている私。薩摩藩留学生についてはもっと知りたいと思っていた。2ヶ月余の航海が主で、ロンドンは到着後わずかで終わったけど、面白かった。リンボーさん、34歳で亡くなった畠山の日記に基づいて書いたらしいので、小説だけど、史実にしっかり基づいている。だから、今年の大河ドラマ西郷どんみたいなひどい作り話は一切ないようだ。五代、寺島(松木)、町田、村橋、長沢の性格が行間からおぼろながらわかる。もっと知りたい。

2018/04/29

カラヤ3

鎖国の時代に西洋へ藩の俊英を派遣し知識を得ようという先見の明があったからこそ薩摩から明治維新なった後も活躍する人物が出てきたのだろう。この時イギリスにわたった15人の苦労がしのばれるが、それほど期待されていた人たちでも、明治日本を作った人もいれば市井に埋もれた人、行跡不明の人もいるなど、それぞれの運命があるのだなあと感じた。

2016/05/14

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