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四人の申し分なき重罪人 (ミステリーの本棚)

四人の申し分なき重罪人 (ミステリーの本棚)

四人の申し分なき重罪人 (ミステリーの本棚)

作家
ギルバート・キース・チェスタトン
Gilbert Keith Chesterton
西崎憲
出版社
国書刊行会
発売日
2001-08-01
ISBN
9784336042415
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四人の申し分なき重罪人 (ミステリーの本棚) / 感想・レビュー

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星落秋風五丈原

着任早々の総督はなぜ狙撃されたのか「穏和な殺人者The Moderate Murderer」芸術家の屋敷の庭の片隅に立つ奇怪な樹をめぐる恐ろしい秘密の物語「頼もしい薮医者The Honest Quack」大実業家の息子はなぜ不手際な盗みを繰り返すのか、その隠された動機を探る「不注意な泥棒The Ecstatic Thief」学者に詩人、質屋に将軍―〈真の言葉〉の下に集う4人の同志は何をたくらむのか、ある王国で起きた革命騒ぎの皮肉な展開「忠義な反逆者The Loyal Traitor」矛盾する語句。

2021/08/12

内島菫

「結末で明かされる「真相」が本当のものなのか、それともページを繰ればまた別の答えが待ち受けているのか。推理小説に批評的なひねりを加えることは、こうした堂々巡りの恐怖への道でもある」という巻末の巽昌章の文章(もちろん他の箇所ではボルヘスも引用されている)からも、チェスタトンの推理小説が真偽や善悪を単純に分けるものではないことがうかがえる。というより、推理小説を突き詰めれば、「偽りの神秘と真の神秘の違いは紙一重」ということが自ずと見え、作品としてどのあたりにラインを引くかという問題に突き当たるのだろう。

2018/02/24

kochi

アメリカ人記者がネタを求めて出会った、殺人者、藪医者、窃盗犯そして裏切り者が集うという謎のクラブ。それぞれの告白が語られた時に、記者は自ら収集した人生の不思議にさらに1つを加える… 果たして、4人の重罪とはなんであるか?夫々の物語が明かされるが、ひとつの言葉とそれからのイメージはあくまで切り取られた断面であって、機知に富む知性はそれに別な光を当てて、我々に心地よい驚きを与えてくれる。そういう驚きにあふれた本。さて、「逆説」という言葉を一切使わずに紹介できました、アレf^_^;?

2017/04/23

エチゴヤ

G・K・チェスタトンのG・Kがギルバート・キースだとはじめて知ってなんとなく感動しました^_^;ブラウン神父ものより、ビターなおとぎ話のような要素が強い感じでした。

2014/03/04

水無月

「誤解された男のクラブ」。殺人、不正、窃盗、裏切り、自らを語る男たちの言葉は誤解された者が感じる憤りも悲愴もなく、楽しく、満足げ。プロローグから既に不可思議。読み終われば犯罪行為という言葉の足元がぐらぐら揺れて、皮肉や風刺に思わずにやける。至福の四幕。

2019/09/15

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