KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

捜査・浴槽で発見された手記 (スタニスワフ・レム・コレクション)

捜査・浴槽で発見された手記 (スタニスワフ・レム・コレクション)

捜査・浴槽で発見された手記 (スタニスワフ・レム・コレクション)

作家
スタニスワフ・レム
久山宏一
芝田文乃
沼野充義
出版社
国書刊行会
発売日
2024-03-11
ISBN
9784336071330
amazonで購入する

捜査・浴槽で発見された手記 (スタニスワフ・レム・コレクション) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

カケル

文庫の旧訳で既読であったが、新訳ということで読んでみた。『捜査』は旧訳に比べて読みにくく、『浴槽~』は逆に読みやすくなっていた(訳者が其々別)。でも巧いカップリングだ。メタ・ミステリとメタ・SFによって【現実】の恐怖と喜劇性を共体験させる。

2024/04/16

biwacovic

『捜査』は後の『枯草熱』の原型とも思えるメタ推理小説。事件を調べれば調べるほど、解決ではなく因果と確率をネタにした壮大な仮説の霧の中に迷い込む。まともな解決など断固して拒否するレムの強い意思を感じる。『浴槽で発見された手記』は巨大な官僚制機構を悪夢的に具現化した「ペンタゴン」の中で、「庁舎」と「反庁舎」がスパイ合戦を繰り広げているかもしれないし、していないかもしれない(どないやねん)という小説で、最高に狂っていて面白い。風刺であり、哲学であり、易々とシステムに従う人間の「意思の無さ」を描いている。

2024/03/27

感想・レビューをもっと見る